四軍制を敷き、育成選手だけでも50人が在籍するソフトバンク。本連載では、若鷹たちが二〜四軍で切磋琢磨して成長していく様子や、『HAWKSベースボールパーク筑後』で行われるイベントなど、筑後をメインにしたファーム情報を、たっぷりお届けしていきます！

【ファーム日本選手権REPORT】10月5日@宮崎・ひなたサンマリン宮崎

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　再びの日本一へ――意気揚々と宮崎に乗り込んできた。前日練習でチームに漂っていたのは、大一番に臨む気合とワクワク感。報道陣の取材に応じた松山秀明二軍監督にも、先発の前田純にも、笑顔が見られた。100試合以上を戦ってラスト3試合で連覇を決めたリーグ戦とは異なり、頂上決戦は一発勝負。それゆえ、“本番”ではいかに“自分たちの戦い”ができるか、それに尽きる。


　結論、今年のチームはなかなか自分たちに流れを持ってくることができなかった。チャンスをつくるも、あと一本が出ず。1点が遠い中で嫌なムードを吹き飛ばしたのは、廣瀬隆太の一発だった。「点差があったのでホームランを狙いにいこうと思っていきました」。9回一死一塁から森唯斗の初球の変化球を左翼スタンドへ。打った瞬間の当たりにベンチの雰囲気も少し変化しただけに、もっと早い回だったら……との思いがよぎる。

　ただ、2対6で敗れながらも、点差ほどの力の差は感じられなかった。5回4安打2失点と粘投した前田純をはじめ、存在感を見せた選手たちもいる。6回無死満塁のピンチで登板した中村亮太が後続を二ゴロで本塁併殺、一ゴロに打ち取ってこの回の追加失点をしのげば、吉田賢吾はチーム唯一の複数3安打をマーク。

　それでも、「相手チームが喜んでいるのを見て、勝たないと意味がない気がした」とこぼした前田純の言葉どおり、選手一人ひとりの胸に残るのは悔しさだ。パワーアップして“次なる戦い”に挑む。

松山秀明[二軍監督]コメント

　マエジュン(前田純)のところは、エラーですからね(※4回のDeNA・益子京右の打球を二塁・廣瀬が落球。記録は安打)。いつもどおりの感じで投げてくれていたので良かったけど、打つほうが……。やっぱりゼロじゃ勝てないので。自分たちがやるべき野球ができなった。見えないミスもあったし、悔いは残ります。

　来年に向かってスタートする選手もいれば、クライマックスに向けた調整をしないといけない選手も。そこは目的が変わってくる。(それぞれの場所で)個々がアピールするしかない。ユニフォームを着ている以上は、ずっと競争です・・・