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Season-off NEWS FLASH 2024

大山悠輔が阪神残留を決断 5年総額17億円でサイン「もう一度、日本一を一緒に」

 

オフシーズンの大きなニュースの1つは、選手の動静だろう。特にFA権を行使し、他球団と交渉した選手たちの動向だ。11月29日、阪神からFAとなっていた大山悠輔が熟考の末、阪神に残留することとなった。
写真=BBM

もう一度、甲子園で虎ファンと一緒に喜びを分かち合うために残留を決意した。赤い大山タオルがまた甲子園で揺れる


地鳴りの球場に震えた


 昨年、38年ぶりに日本一になったときの甲子園球場の虎ファンの声援はすさまじかった。第4戦の9回裏、大山悠輔がレフト前にサヨナラヒットを放った。三塁走者の近本光司が後日、「悠輔に、あの声援すごかったよな、と言ったんです。でもアイツ『そう?』って(笑)」。

 しかし、しっかりと大山の心に、ファンの声は届いていた。11月29日の朝、考えた末に出した答えは「残留」。それは「もう一度、このチームで日本一に」という強い思いが出てきたからだった。

 前日に出席した球団納会で、チームメート、スタッフ、裏方と話をする中で、大きく気持ちが揺らいでいった。「日本シリーズの歓声、地鳴りのようなものはなかなかないことだと思うので、それが本当に幸せなことなんだなとは思いました。もう一回、もう一回というか、何回も経験したいなとは思いました」とあのときの感激が忘れられなかった。

チームメート、裏方さんたちと一緒に、あの日本一の歓喜を味わいたいという思いも残留へとつながった


 さらに23日に行われたファン感謝デー。甲子園に詰めかけた満員のファンから「大山悠輔」の名前がアナウンスされるたびに、大きな歓声が上がっていた。「スタンドに多くの僕の赤いタオルを広げてもらって、すごくうれしかったですし、そのタオルをもっともっと増やしたいなと素直に思った」と虎ファンが残留を後押ししたことも大きかった。

 チームの勝利のために、自分を犠牲にできる選手だからこそ、チームメートからも絶大な信頼を寄せられる。報道陣へのコメントも、さまざまな状況を考えて言葉を選ぶのもまた、チームのことを考えて。報道陣の前では言葉数は少ないほうだが、実直な人柄が、周りの人間から慕われる要因だ。だからこそ、周囲も大山の決断を見守り、応援するだけだった。その周囲の優しさもまた大山を残留に向かわせたはずだ。

 阪神との契約は5年17億円+出来高(推定)。金額ではなく、野球で得られる幸福感をもう一度味わうため、四番としてあの頂を目指し、大山がまた縦縞で歩みを始めていく。
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