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ふるさと紀行 ─大分県大分市─

<ふるさと紀行対談>兄・川瀬晃(ソフトバンク)×弟・川瀬堅斗(オリックス) 原点で語る夢の後先

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野球を楽しみ、対抗心を燃やして白球を追い続けた。年の差5つの“仲良し兄弟”にとって、大分県大分市の実家から徒歩数十秒にある公園が野球人生の原点だ。昨季途中に弟・堅斗が支配下登録を勝ち取り、実現した3度の“兄弟対決”も、この場所で始まった一つの夢だった。
取材・構成=鶴田成秀 写真=湯浅芳昭

兄・川瀬晃[ソフトバンク内野手/27歳、写真左]、弟・川瀬堅斗[オリックス投手/22歳、写真右]
1月某日、大分県大分市の実家に帰省した“川瀬兄弟”が、思い出の地で昔話を交えて新シーズンへ決意


プレーで示す兄 背中を追う弟


 いつも一緒にいた。自然に囲まれる大分の地で“川瀬兄弟”は、互いの存在を力に変えて成長。夢の「兄弟でプロ野球選手」を実現させたのは、2人が故郷で交わす幼少期の思い出話から伝わってくる。

 実家に帰って来ると落ち着くというか、なんか昔に戻ったみたいというか。

堅斗 そうだよね。あの(実家から徒歩十数秒のところにある)公園も昔から全然、変わってないし。

 ホント学校から帰ってきたら、グラブを持ってすぐに公園に行っていたもん。

堅斗 どっちから誘うみたいなものもなかったし、お母さんに「もう帰ってきなさい!」と言われるまで遊んでいたな~。

 公園にブランコとか滑り台とか遊具があるけど、使ってないもんね(笑)。

堅斗 そう。公園だけじゃなくて、家の中でも野球をやっていたし。それで負けた俺が勝手にイジける(笑)。まあ、イジけているのも、その日だけだったけど。

 ケンカするときは、いつもそんな感じだったよな。そう考えると、仲が良かったのかな、俺たち。

堅斗 悪くはない! 野球以外のことでも、俺はずっと晃のマネをしていたから。今でも「尊敬する人は川瀬晃」と言う。子どものころから、ずっと。「尊敬」という言葉も知らないときから、野球以外でも晃はあこがれの存在だったんだよ。

 尊敬という目で見られている感覚はなかったな(笑)。でも俺が(大分商)高校のときも試合を見に来てくれていた。当時は・・・

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