念願のメジャー移籍を果たし、強豪チームに認められ先発四番手の座をつかんだ。35歳で挑む新天地で、新たな挑戦が始まった。
文=山田結軌(MLBジャーナリスト)　写真=Getty Images
成績は現地時間3月30日現在


　新たな挑戦、初めての環境。巨人から海外FAの権利を行使して、オリオールズと1年1300万ドルの契約を結んだ菅野智之はフロリダ州サラソタでの春季キャンプを順調に過ごした。

「素晴らしいピッチングスタッフと、本当にプレーオフ、ワールド・シリーズを勝ちたいっていう熱意が伝わってきましたし、純粋にそこで投げてみたいという気持ちで決断しました」

　2020年のオフはポスティングシステムでのメジャー移籍を目指したが、条件面で合意できなかった。4年総額4000万ドル規模のオファーを複数球団から受けたが、付帯条項などで折り合いがつかず。交渉期間30日間で契約合意に至らなかった経緯があるだけに「本当にこの舞台に立つのが夢だった」とメジャー契約を喜んだ。複数年契約も狙えたが、地区優勝し、ワールド・シリーズ制覇の可能性を感じられた同球団との交渉。迷いはなかった。

　キャンプとオープン戦は・・・