4年目を迎えた新庄ファイターズが好調だ。5月31日のロッテ戦(エスコンF)では指揮官の勘が冴え、劇的なサヨナラ勝利。首位で交流戦に突入し、最高の状態でセ・リーグ相手に暴れ回る。 写真=毛受亮介 ※成績は6月1日現在 
サヨナラ打を放った郡司に日本ハムナインが抱き着いた
代打の準備をしていなかった男がサヨナラ勝利の立役者となった。5月31日のロッテ戦(エスコンF)。日本ハムが2点を追う9回二死二、三塁で代打に指名されたのは
矢澤宏太だった。前打者の
吉田賢吾が2球連続で空振りすると、
新庄剛志監督は代走準備をしていた矢澤に「バットを持って」。理由はない。「(頭の中に)矢澤くんって、ボーンと出てきた。勘ですね」。指揮官の“勘ピューター”が発動した。
突然の指名に矢澤は「マジですか」と声を漏らしたが、やるしかない。「ボス(新庄監督)が打てると思って出してくれているので、信頼して割り切って打席に立つことが大事」。ネクストバッターズサークルで集中力を高め、打席に立つ。シンプルに来たボールに対してコンタクトすることだけを考えた。カウント2-2からの5球目、
鈴木昭汰の152キロ直球に詰まりながらも中前に落とす同点打。さらに矢澤は二盗を決めると、続く
郡司裕也がスライダーを右翼線に落とすサヨナラ打で試合を決めた。郡司は「サヨナラ男過ぎますね」とお立ち台で目を丸くしたが、これが今季3度目の劇的打。「郡司くんには、もう得意技」と新庄監督も笑顔で称賛した。
5月を14勝8敗2分けと快走した日本ハム。
栗山英樹監督時代の2015年以来10年ぶりの交流戦前首位ターンを決めた。豊富な先発陣を擁し、チーム防御率2.22はリーグ1位。チーム打率は同5位の.229だが、48本塁打はパで一番多く、1試合平均得点は3.43と悪くない。さらに新庄監督の巧みなタクトもある。交流戦初戦はエスコンFでセ・
阪神と対戦。「相手も首位ですもんね。日本シリーズだ(笑)」と指揮官はおどけたが、セ・リーグ相手にも日本ハムが自由奔放な戦いを繰り広げそうだ。