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第96回都市対抗野球大会【東京二次予選】

【第96回都市対抗野球大会/東京二次予選】<第2代表>東京ガス(5年連続26回目) 「ニューバージョン」を体現

 

第96回都市対抗野球大会は全国12地区で二次予選が行われ、推薦出場の三菱重工East(前回大会優勝)を含め、32チームが出場する。本戦以上に予選は「厳しい戦い」と言われており、激戦区・東京の戦いを追った。7月1日から4日連続での代表決定戦。息詰まる攻防が続いた。
取材・文・写真=佐々木亨

東京ガスはベテランと若手が融合して第2代表。2021年以来の都市対抗制覇を狙う


 東京の2つ目の枠を勝ち取ったのは、1927年創部の名門・東京ガスだ。鷺宮製作所との第一代表決定戦の敗戦からチームを立て直し、Hondaを1点差で破って5年連続26回目の本大会出場を決めた。

 第2代表決定戦は、初回に2点を先制される重苦しい展開だった。それでも、先発マウンドに立った2年目右腕の伊東佳希(星槎道都大)が立ち直る中で、3回表に敵失で1点、7回表には代打・中尾勇介(日大)の犠飛で同点に追いつく。そして、勢いそのままに8回表に勝ち越して勝利をもぎ取った。

 接戦を展開する中で、2安打2盗塁2得点の飯森太慈(明大)、クローザーとして試合を締めた右腕の清水一眞(中央学院大)、さらに8回表に決勝点となるソロ本塁打を放った藤澤涼介(横浜国大)と、ルーキーの活躍は際立った。特に三番に座る藤澤は、第一代表決定トーナメント準決勝から自身「初めて」という3試合連続アーチを放ったのだから強烈なインパクトである。就任3年目の松田孝仁監督(関大)は、大物ルーキーをこう評する。

「長打力、そして脚力もあり、二死からでも得点圏に進むことができる選手。藤澤で始まって、藤澤で終わったような予選でした」

 ルーキーたちについて、松田監督は「彼らの能力をどう引き出すかを常に考えている」と言う。その中で「プレッシャーのかかる場面で起用していますけど、彼らを信頼して使っています」とも語るのだ。指揮官の期待に応えたルーキーたちと、2年目で春先から四番に座り続ける内海貴斗(法大)や、2021年の都市対抗初制覇の味を知る北本一樹(明大)、相馬優人(法大)、冨岡泰宏(神奈川大)、馬場龍星(日体大)といった6年目の選手たちが融合して形成されるチームには、力強さがある。東京ガスの「ニューバージョン」を見せたいと語って始まった今シーズン、まさにその形を体現した東京二次予選だったと言える。松田監督は言うのだ。

「我々のチームは、投手で言えば、臼井浩(中央学院大)、高橋佑樹(慶大)という二枚看板でずっとやってきましたが、彼ら以外の選手を含めて予選を勝ち切ったこともチームとして大きな収穫だったと思います。最後も粘り合いの試合で勝つことができ、『勝ちを拾う幅』は広がったと思います」

 私自身が覚悟を持って選手起用をしたい――。春先のJABA大会で、松田監督はそんな言葉も残していた。まさに有言実行で築き上げた「ニューバージョン」である。

 昨年の東京ドームではベスト4まで上り詰めた。松田監督はあらためて誓うのだ。

「チームとしての結束力をさらに高めて、東京ドームで勝ち抜くことを目標にやっていきたい」

 昨年以上の成果、つまりは2度目の都市対抗制覇を目指す。
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