好調なチームで投げるから勝てるのか? 安定感のある投球を続けるからチームがリズムに乗って勝つのか? そのどちらも正解だ。球宴明け最初の登板で、チームを勢いに乗せる投球でカブスのエースが7勝目を挙げた。 写真=Getty Images 
球宴明けの今永自身最初の登板で、7回を無失点。11のフライアウトを取るなど安定感抜群の内容で今季7勝目を挙げた
オールスター・ゲームによる休暇など関係なく、前回と同じようにエースとして試合をつくった。現地時間7月19日、球宴休暇明け、後半戦最初となったレッドソックス戦で
今永昇太が7回5安打無失点の好投で7勝目(3敗)を挙げた。
「一番は自分の強みを生かしたボールを投げ続けることなので、今日はたまたまそれがフライアウトになってくれて良かったですけど、どんどんその技術を磨いていく必要があると思います」
7回まで21個のアウトの内11個がフライアウト。2回は
吉田正尚とトロの安打でピンチを招くも、すべてフライアウトで切り抜けた。飛球アウトとなるとグラブに収めるだけで、送球がない分だけエラーの確率は大きく減る。それだけチームには安心感が生まれる。そこに5つの三振が入れば、必然とリズムが生まれる。
「初球を打たれるというのは精神的に打撃を受けるもので、そのあとも決して無失点ではなく、1点取られてもアウトを積み重ねることのほうが大事だっていうマインドで投げていた。僕にとってはそれが投げミスにつながらない考え方。1点取られてもいいという気持ちで結果0に収まったので、それが自分をコントロールするコツです」
初回にいきなり二塁打を打たれたがその後、冷静な投球を心掛け、ゴロアウトと2つの三振を奪い無失点に抑えるとその裏、
ブッシュと
タッカーがソロ本塁打を放ち2点をリードする。2回にも
ブルハンの犠飛で3点目を奪い優位に試合を進めていった。今永もさらにリズムに乗り、3回はフライアウトに2三振でレッドソックス打線を退けた。
「スプリットが良くないときもありましたが、そのたびにピッチングコーチ3人と議論をして、ブルペンのたびに話し合って、いつしか試合が発表会のようですごく楽しい気分になる瞬間があった。ピッチングコーチのおかげだと思いますし、今日もすごく自分が教えてもらったことをその場でできるかという、すごい楽しめた登板でした」
3回の2つの三振、4回のストーリーからの三振は、スプリットを空振りさせて奪い、投げ終わったあとに、納得の表情。取り組んできたことが、確信に変わったことを肌で実感した瞬間だった。
4回は、先頭打者を四球で出すものの、後続を抑えていき、5回には三者凡退と安定感が増していく。7回に2安打を打たれたが、こちらもフライアウトでピンチを切り抜け、7回4安打5奪三振、96球でマウンドを降りた。チームは6対0で快勝。今永が先発マウンドに上がればチーム勝率が.750を超える。「悪い登板をするというのが(コーチとの話し合いで)怖い存在ではなくなったので、思い切って試合に臨めている」とメンタル部分の成長がこの成績につながっているようだ。

スプリットをコーチ陣と話し合いながらブラッシュアップして5奪三振。納得の表情や、ガッツポーズが出るなど納得の投球だった
「メジャーで成功している選手の話を聞くのが自分のキャリアにつながる。そういう人たちに囲まれているということが自分をより心地よくさせてくれる。みんなの存在があるおかげだと思っています」と周囲への感謝を忘れないのが今永だ。カブスもナ・リーグ中地区の首位を走る。エースの安定感がチームに勢いを与えている。