後半戦に入り、ドジャースは連敗が続くなど不安な出だしとなった。雰囲気を変えるべく現地時間7月22日のツインズ戦にエースが先発。だが、スプリットの制球に苦しみ、2回につかまった。それでも耐えて試合をつくってみせた。 文=樋口浩一 写真=Getty Images 
2回に3失点ながら、その後は5回まで試合をつくった山本。チームが低迷している中で、上昇のきっかけとなるピッチングをしたかったが……
後半戦は試練の船出となった。現地時間7月22日、本拠地でのツインズ戦。序盤から粘られて球数がかさむ。1回は三者凡退だったが17球かかった。2回は悔しいイニングになる。先頭のコレアを三塁内野安打で出塁させると続くフランスは追い込みながら四球。次打者の右飛で一、三塁になると、ルイスは三ゴロ。これを
ミゲル・ロハスがはじき、先制されただけでなく一、二塁に走者が残る。三振で二死にこぎ着けるも、九番の
バスケスに1-2からのスプリットが甘く入ったところを左中間へ2点二塁打を打たれた。結局この回、自責点1の3失点。球数は1回と合わせて53球に達していた。
「四球から走者をためてしまった。なんとか1失点で乗り切りたかったが、その後タイムリーヒットを打たれてしまった。低めを狙って投げたが少しストライクゾーンに残ってしまった。すごく悔いの残る1球だった。1点に抑えていたら、試合の流れが変わっていたかと思う」と山本は振り返った。
それでも3回以降は点を許さない。4回に
アンディ・パヘスの3ランで追い付いてもらうと、5回はわずか9球でまとめて101球で5回を投げ終え、3対3の同点で降板した。スプリットのキレがいまひとつだったが、速球で積極的に攻めた。「(5回は)絶対に投げ切る気持ちで入った。5回まで行けたのはよかったところ」と、明るい材料も挙げた。
試合は9回に
大谷翔平が4試合連続本塁打となる36号2ランを放ったが7対10の敗戦。それでも
ロバーツ監督は「ヨシは被害を最小限にとどめてくれた。チームに勝つチャンスを与える、いい仕事だった」と、山本の粘り強いピッチングを評価した。
前半戦最後の登板となった7月13日の敵地でのジャイアンツ戦は7回3安打無失点。勝ち投手にはなれなかったがチームの勝利に貢献した。同日を終えて8勝7敗と勝ち越しは一つだけながら防御率は2.59でナ・リーグ5位の好成績だった。
その直後に初めてのオールスターを経験。登板機会こそなかったものの14日にはホームランダービーを目の前で見て、15日昼にはレッドカーペットを踏み、夜のゲームでも華やかな雰囲気を満喫した。時間を勘違いしてナ・リーグ選手の集合写真に間に合わず、大谷にいじられもしたが、それも楽しんだ。

初めてのオールスターを満喫した。レッドカーペットでは、そのファッションも大きな話題となった
昨季は右肩腱板の損傷で6月半ばから約3カ月間も戦列を離れた。ポストシーズンでは大活躍も、シーズンでは18試合の登板にとどまった。それに比べると、今季は開幕からローテーションを守ってすでに登板数は20試合を数え、ここまで充実したシーズンを送っている。
それだけに、ここからが大切になる。チームは後半戦、ブリュワーズに3連敗の重苦しいスタート。同戦は今季6戦全敗で終わることになった。続くツインズ3連戦では、山本の登板した試合以外は勝ってどうにか2勝1敗と勝ち越したが、開幕当初のような強い戦いぶりとは大きく違っている。
山本は「シーズンは長いので、チームも個人も良いときもあれば苦しいときもある。こういった時期を、何とか全員で乗り越えられたらなと思う。チームの一員として必死にやりたい」と意気込みを口にした。