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第96回都市対抗野球大会【西関東二次予選】

【第96回都市対抗野球大会/西関東二次予選】<第1代表>ENEOS(6年連続55回目) 新監督に受け継がれた伝統

 

第96回都市対抗野球大会は7月19日に組み合わせ抽選会が行われた。出場32チーム。最後の代表チームが決まったのは西関東地区だ。昨年の覇者・三菱重工Eastは推薦出場のため、予選免除。出場2枠をめぐり、壮絶な戦いが繰り広げられた。
取材・文=佐々木亨 写真=大賀章好

ENEOSは7年目左腕・阿部が東芝との第1代表決定戦で先発し、9回途中無失点に抑えた


 勝者のベンチ前で、笑顔と涙が入り混じる。昨年まで監督を務めたチームディレクターの大久保秀昭氏(慶大)が、目尻を下げて寄り添う。ポンと肩を叩かれたENEOSの宮澤健太郎監督(明大)が、就任1年目で迎えた第96回都市対抗野球大会の西関東予選を噛みしめて思わず涙をこぼす。歴代最多の都市対抗優勝12回を誇る名門チームを引き継いだ新監督の感情があふれた瞬間だった。第1代表として6年連続55回目の本大会出場を決めた直後、宮澤監督は胸の内をこう語った。

「前監督の大久保さんが5年連続出場を達成されて、それを途絶えさせてはいけないという思いがあった。いろいろなプレッシャーはあった」

 見えない敵とも戦いながら、一方で最後まで選手たちを信じてタクトを振った。東芝との第1代表決定戦で先発マウンドを託したのは、7年目左腕・阿部雄大(酒田南高)だった。「今年はずっと安定して投げていた。昨年から自信を持って投げている」と宮澤監督が左腕への信頼を語れば、阿部は「7年間、(ENEOSで)やらせてもらってきたので、結果を出したいと思っていた」とチームへの感謝を語る。

ENEOS・阿部雄大


 名門チームを率いる宮澤監督のカラーがあるとすれば何か。

「いろいろな選手を使って、それぞれの良さを引き出してあげたいとは常に思っています」

 選手とスタッフの間にある信頼感と絆。それこそが、社会人野球を代表する名門チームが持つ「強さ」なのかもしれない。主将の丸山壮史(早大)は言うのだ。

「歴代の先輩方が築いてきた『強い』という伝統、全力でプレーする伝統。それは重いものがあり、その分、誇りに思います。東京ドームでも、それをさらにハツラツと見せたい」

 強固なエネルギーを持って今年も挑む東京ドームでの戦い。決して奢らず、挑戦者としての意識も忘れずに――。2022年以来の黒獅子旗を視野に入れながら、宮澤監督は言う。

「われわれは若いチームなので、ぶち当たるだけだと思う。東京ドームでも熱い試合をしたいですね」

 1回戦でJR西日本と対戦する。
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