第96回都市対抗野球大会は7月19日に組み合わせ抽選会が行われた。出場32チーム。最後の代表チームが決まったのは西関東地区だ。昨年の覇者・三菱重工Eastは推薦出場のため、予選免除。出場2枠をめぐり、壮絶な戦いが繰り広げられた。 取材・文・写真=佐々木亨 
ENEOSとのエキシビジョンマッチの初回、満塁弾を放った四番・小柳卓也[左から2番目]を迎え入れる選手たち
同地区のライバルに大きな刺激を与えた三菱重工Eastは今夏、推薦出場で東京ドームに乗り込む。7月18日に行われたENEOSとのエキシビジョンマッチ(ENEOSが7対5で勝利)では、初回に一番・矢野幸耶(北陸大)の四球、二番・汐月祐太郎(筑波大)のショート内野安打、三番・
武田健吾(自由ケ丘高)の左前打で満塁。四番・小柳卓也(日体大)のグランドスラムで4点を奪った。前年の都市対抗覇者が持つチームの“色”がそこにはあった。険しく、厳しい都市対抗予選を経てチームの強さは増すものだが、今年の三菱重工Eastは、その経験値がないままに本大会を迎える。
それでも、ユニフォームの左袖に都市対抗優勝の証しである「黒獅子」のエンブレムをつけるチームの士気は高まるばかりだ。佐伯功監督(東北福祉大)は言う。
「自分たちができること、やれることをやるだけ。昨年の都市対抗優勝を経て、選手たちの成長意欲、勝ちたいという意欲はさらに上がりました。その分、苦しんでいますが……。ただ、高いレベルで苦しんでいるので、そこを乗り越え、今はまたチームの形を作っていくところです」
主将の矢野もまた「都市対抗優勝から、苦労が多かった」と語る。その経験もまた、チームをさらなる高みへ向かわせるものだったか。開幕戦でNTT西日本との対戦が決定。今夏、連覇を狙う東京ドームでは「進化と真価」を証明するつもりだ。