高校野球女子強化プログラムの一環であるエキシビジョンマッチは2021年に始動。5年目の今回は初めて名古屋を舞台に開催された。『KOBE CHIBEN』の主将であるイチロー(元マリナーズほか)は、地元凱旋で完封勝利。野球殿堂表彰に花を添える圧巻の投球だった。 写真=榎本郁也、松村真行 イチロー選抜KOBE CHIBEN 8-0 高校野球女子選抜 平成のプロ野球を彩りしスターが再び輝きを放った。8月31日、イチローが率いる『KOBE CHIBEN』と高校野球女子選抜の一戦がバンテ
リンドームで行われ、元メジャー・リーガー4人のプレーに2万1233人の観衆が沸いた。

神戸弘陵高の阿部さくらが先発し2回無失点。松井秀喜からは空振り三振を奪った
一番・投手のイチローは9回1安打完封。14奪三振と女子高校生を圧倒した。3回には三番の
松坂大輔(元
西武ほか)が好機拡大の中前打を放ち二死一、二塁とすると、四番の松井秀喜(元
ヤンキースほか)が2年連続の本塁打。

松井秀喜が3回に先制の3ラン。球場は大歓声に包まれた

初参戦の松井稼頭央は二塁打1本を含む3安打。遊撃守備もそつなくこなした
初参戦の二番・松井稼頭央(元西武ほか)は両打席で3安打、遊撃守備でも軽快にゴロをさばいた。女子野球の発展のため、体を全力で動かした。
「彼女たちは僕と対戦するモチベーションがある。マウンドから絶対に降りられない」

岐阜第一高の毛利瑠花が7回二死からチーム初ヒット。中前に運んだ
イチローは5年連続の完投勝利。現役時代同様、表情を崩すことなくグラウンドに立ち続けるのは、この戦いを目指してきた彼女たちに対する本気度の表れだ。2週間前には右肩痛を発症したが、最速135キロ。思いに応える111球だった。
「いずれできなくなる日が来るんですけど……できるだけ先でありたい」
年齢は背番号と同じ51歳になった。それでも女子野球界の発展のため、これからも腕を振るつもりだ。

試合後にはイチロー氏の野球殿堂入りセレモニーが行われた[右は榊原定征NPBコミッショナー]

高校野球女子選抜メンバーと記念写真を撮るイチローら