週刊ベースボールONLINE

セ・リーグ CSファイナルステージREVIEW

<阪神×DeNA>終始、王者の戦いを展開し阪神がDeNAをスイープ/CSファイナルステージREVIEW

 

2リーグ制以降、最速でのリーグ優勝を果たした阪神がCSファーストステージを突破し勢いに乗るDeNAを迎え撃ったファイナルステージ。接戦が予想されたが、蓋を開けてみると……投打に圧倒した阪神が3連勝(1勝アドバンテージの4勝)でスイープ。2年ぶりのCS優勝となり、日本シリーズ進出を果たした。
写真=宮原和也

阪神 3勝(アドバンテージ 4勝) DeNA 0勝

第2戦3対3で迎えた延長10回裏無死一塁から森下がサヨナラ2ランを放ちDeNAに2連勝した


捕手・坂本の巧みなリード


 ペナントレースと変わらない強さを見せつけた。投打で洗練され、緻密で大胆な野球でDeNAを圧倒した。「みんな力を出せて、タイガースの野球をできたと思います」と語ったクローザーの岩崎優。試合展開を見ながら9回のマウンドへの準備を進める守護神の客観的視点から見ても隙のない阪神野球を発揮し、3連勝(4勝0敗)でCSファイナルステージ優勝を決めた。

第1戦、第3戦の9回を締めたクローザー・岩崎。チームの強さをあらためて感じながらマウンドに上がっていた


「坂本(坂本誠志郎)が(ボール球やリズムを変えて)ゆっくりゆっくりと。よくリードしてくれた。それに尽きますね」

 藤川球児監督は、扇の要を任せ信頼を置く坂本のリードが、投手陣の好投を引き出したと語った。実際に第1戦の先発・村上頌樹、第2戦の才木浩人という右腕の2枚看板はともに、シーズン中のような投球内容ではなく、力みがあり、走者を背負いながらの投球が続いた。それでも第1戦の村上は5回5安打3四死球を与えながらも無失点。第2戦の才木は5回6安打1四球3失点と粘りの投球で、CSファーストステージで巨人を突き放して勢いに乗るDeNA打線を最少失点で封じ込めた。

第1戦の先発の村上は緊張があったのか、本来の投球とはいかなかった。それでもDeNA打線を5回まで無失点に抑え込んだ


 輪をかけて力を発揮したのがリリーフ陣。第1戦4イニング、第2戦5イニング、第3戦1回1/3、計10回1/3を無失点。DeNA打線に得点を与えず、打線の奮起を待った。まさにシーズンと何も変わらない、捕手・坂本が構えたミットにきっちりと投げ込む投球をやってのけ、第3戦は先発の高橋遥人が8回途中まで無安打の快投を見せた。

第1、2戦に登板し好投で2試合連続の勝利投手となった及川[右]


シーズン防御率0.17の数字どおりに、CSファイナルステージでも圧巻の投球を見せた石井大智


第3戦の先発・高橋は圧巻の投球で8回途中までノーヒットノーランを続けた


断続的な隙のない攻撃


 打線も一〜五番のレギュラー陣が、ポテンシャルの高さが際立った。第1戦、0対0の6回裏。先頭の一番・近本光司が内野安打で出塁。二番・中野拓夢が1球目で犠打を決め、三番・森下翔太の1球目に隙を狙った二走の近本が三盗に成功。一気に本拠地・甲子園のボルテージが上がると、森下が中前適時打で先制。そのあともう1点を奪ってリードを広げ2対0で快勝。

第1戦6回裏、近本がDeNA先発・東の隙を突き三盗。この後の森下の中前打で先制。試合の流れを一気につかみ取ったシーンとなった


 第2戦は先発・才木が逆転を許すも8回裏に四番・佐藤輝明の右前適時打で同点とし延長に持ち込むと、10回裏に森下がサヨナラ2ラン。第3戦は初回に佐藤輝の3ランで先制し、苦手にしていたDeNA先発のアンソニー・ケイを打ち崩した。

初球のスライダーを強振し、レフトスタンドへ大飛球を放った


第3戦の初回、いきなり先制の3ランを放った佐藤輝。一気に試合の流れをつかんだ一発だった


 シーズン終了から約2週間の間が空き、実戦感覚が危惧され、また2リーグ制後最速での優勝を決めたことでの緊張感の持続が不安視されていた。だが、それを一掃する内容で、一気に3連勝でDeNAを退け、阪神の強さを披露しCSファイナル優勝を成し遂げた。次のステージ、2年ぶり3度目の日本一をつかみ取る戦いへと歩を進めた。

森下はCSファイナルステージMVPを獲得


CSの優勝楯を掲げる藤川監督。思いどおりの試合運びでDeNAをスイープして日本シリーズへコマを進めた


DeNA・シーズンの結果そのままに


第1戦では5打数3安打とチャンスメークした桑原将志だったが、得点には結びつかなかった


 日本シリーズに進出するためには、初戦を勝つことが絶対条件だった。しかし、6回までのうち5回、スコアリングポジションに走者を進めながら得点が奪えず。一方の先発・東克樹は5回までに許した安打は2本と好投していたが、6回裏の攻撃で一死二塁から近本に三盗を許し、森下に適時打を打たれ、これが決勝点に。チャンスは数多く作ったが得点できなかったDeNA、数少ないチャンスをモノにした阪神。シーズンの対戦結果がそのまま反映されたファイナルステージだった。

第1戦 ROUND 1 RESULT
■10月15日(水) @甲子園
◆開始時間18時01分(3時間36分)◆観衆4万2643人

【勝】及川雅貴[1勝]【S】岩崎優[1S]
【敗】東克樹[1敗]


第2戦 ROUND 2 RESULT
■10月16日(木) @甲子園
◆開始時間18時01分(3時間41分)◆観衆4万2647人

【勝】及川雅貴[2勝]
【敗】佐々木千隼[1敗]
【本】[De]牧1号(4回ソロ 才木) [T]森下1号(10回2ラン 佐々木)


第3戦 ROUND 3 RESULT
■10月17日(金) @甲子園
◆開始時間18時01分(3時間00分)◆観衆4万2649人

【勝】高橋遥人[1勝]
【敗】A.ケイ[1敗]
【本】[T]佐藤輝1号(1回3ラン ケイ)

HOT TOPICS

HOT TOPICS

球界の気になる動きを週刊ベースボール編集部がピックアップ。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング