日本高野連は来年から導入されるDH制度について誤ったルール適用を防ぐため、10月に2度「高校野球でのDH制度採用についての勉強会」を対面とオンラインで開催した。同勉強会には各都道府県連盟の理事長や審判代表者が出席し、吉岡浩伸審判委員が具体例を交えて説明した。 取材・文=小中翔太 
来春のセンバツ甲子園からDH制が導入。9人野球から10人野球で何が変わるか[写真=石井愛子]
「解除」は5つのケース
指名打者は必ずしも採用する必要はなく、これまで通り出場選手9人で戦うことも可能だ。指名打者を使う場合には、いくつかの制約がある。スタメン表に記載された指名打者は相手先発投手が交代しない限り、少なくとも1打席を完了させなければならない。そのため、相手の先発投手が判明した後に相性の良い打者を代打に送る「当て馬」のような起用は禁止されている。他にも指名打者はブルペン捕手を務める以外は、ブルペンに座ることができない。これは指名打者が基本的にベンチで試合に参加することが前提とされた制度であるためだ。ただし、指名打者がバッテリーの選手で投手や捕手の準備することは差し支えない。2023年WBC決勝のアメリカ戦で指名打者として先発出場し、9回に登板した
大谷翔平(ドジャース)がこのケースに該当する。投打でメジャートップクラスの実力を持つスーパースターは、野球のルールも変えたのだ。
投打二刀流の選手が最大限のパフォーマンスを発揮できるよう野球規則5.11に(b)が追加された。先発投手を指名打者としても同時出場させることを可能としたいわゆる「大谷ルール」は22年にメジャーで、23年には日本でも採用された。先発投手と指名打者は別々の2人として考えるため、指名打者に代打を送った後も投手として出場を続ける、逆に投手としては降板した後も指名打者として出場を続けることが可能となった。例えば投手A指名打者Aで始まった試合で代打を送り、投手A指名打者B、または投手交代して投手C指名打者Aとすることができる。ただし、控え選手にも打力に優れる投手がいたとしても二刀流から二刀流の選手へ交代して、投手B指名打者Bとすることはできない。投手と指名打者を兼ねられるのは、先発投手に限るからだ。そして、最も混乱を招きやすいのが試合途中にDHが消滅するケース。これに大谷ルールが絡むと複雑さが増す。
DHは一度解除されると、再び設定はできない。DHが消滅するのは以下の5ケース・・・
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