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第56回明治神宮大会STORY【高校の部】

楠城祐介監督(九州国際大付高)が追い求める『夢』基礎基本の徹底「『ベストラン』。全力疾走で相手にプレッシャーをかける」

 

明治神宮大会高校の部で初優勝へ導いた九州国際大付高の楠城祐介監督は、2023年8月に就任。父の後継者として「秋日本一」へと導いた。プロ野球も経験した指導方針に迫っていく。
取材・文=佐々木亨 写真=矢野寿明、BBM

九州大会優勝校として挑んだ明治神宮大会で初優勝。思い出が詰まった神宮の杜を舞った


個々の能力の高さ


 細めの眼鏡フレームが、どことなく知的な雰囲気を醸し出す。丁寧な口調で語られる言葉の数々には、その人柄が透けて見えるようだ。

「この場所に、この決勝の舞台に自分が立っていることが『夢なんじゃないか』という感じで見守っていた」

 第56回明治神宮野球大会の高校の部で初優勝を果たした九州国際大付高の楠城祐介監督は、決勝の空気感を、どこか他人事のように味わっている節があった。「夢のような気持ちで采配していた」とも言い、試合中の様子もこう振り返るのだ。

「7点目ぐらいを取ったとき(6回表)ですかね。イワミとベンチで話をしたんです。『夢みたいだな』って」

 イワミとは、決勝で先発マウンドを担った187cm左腕の岩見輝晟である。準決勝まで5本塁打を記録した猛打の神戸国際大付高打線を9回途中まで1失点に抑えた“スーパー1年生”との会話でも、「夢」という言葉が思わず出てしまったという。

 ただ一方で、現チームの中心を担うメンバーへの期待が大きかったことを素直に認めるのだ。「未完成な状態の中で、チームはここまで来た」とも語る楠城監督は「個々の能力の高さ」が優勝の要因としながら、こう言葉を加える。

「彼(岩見)が入ってきたときに、いつかはこういう日が来る可能性があるとは思っていました」

 九州国際大付高は、春夏通算12回の甲子園出場を誇り、2011年春センバツで準優勝を果たした福岡県を代表する強豪校だ。前監督は、楠城徹氏。1984年生まれである楠城監督の実父である。徹氏は、福岡県の古豪・小倉高時代に69年春のセンバツ大会に出場。早大を経て73年秋のドラフト会議で2位指名を受けて太平洋クラブライオンズ(現西武)に入団した捕手だった。引退後は・・・

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