結成100周年を迎えた東京六大学野球連盟記念祝賀会が都内のホテルで行われ、歴代の各校OB、関係者ら約1300人が参加。歴史と伝統をあらためて感じる盛大な式典となった。 取材・文=中野聖己 写真=田中慎一郎 
レジェンドインタビューでは各校1名ずつ6名のOB代表が登壇した。左から早大OB・岡田彰布氏、立大OB・広池浩司氏、東大OB・大越健介氏、法大OB・山中正竹氏、明大OB・宗山塁選手、慶大OB・山下大輔氏
そうそうたる顔ぶれが、歴史と伝統の重みを物語る。12月7日、東京六大学野球連盟結成100周年記念祝賀会が都内のホテルで盛大に開催され、6校のOB、現役選手、球界関係者など豪華な面々が一堂に会した。
「奇跡的に集まった6つの大学は互いに尊重し合い、共存共栄の精神で100年の歴史を刻むことができました。本年ご逝去されました立教大学OBの
長嶋茂雄さんをはじめ多くの偉大な先輩方のご尽力もありました。未来の学生野球の先導者としての役割を果たすべく新たな歴史を担ってまいりたいと思います」。東京六大学野球連盟の加藤貴昭理事長の開会のあいさつで式典はスタート。球心会の
王貞治代表ら来賓も多数、祝典に駆けつけた。
立大OBの上重聡氏、ヒロド歩美アナウンサーの司会によるレジェンドインタビューでは各校を代表して6名が登壇。大学時代の思い出とこれからの六大学について思いを馳せた。“慶應のプリンス”と呼ばれた名手・山下大輔氏は「若き血に燃えた4年間は良い思い出」と慶大時代を振り返り、法大で通算最多48勝を誇る全日本野球協会会長の山中正竹氏は「野球は学びの宝庫。学生たちも学びを続けてほしい」と現役学生へエール。早大時代に通算打率、通算打点など数々の連盟記録を打ち立てた前
阪神監督の岡田彰布氏は「当時の早慶戦は徹夜組も出るほど盛り上がりがすごかった。もっと多くのプロ野球選手が出てほしい」とさらなる繁栄を願う。

同期も多数集まり大きな拍手を浴びた岡田氏。「プロ野球よりも長い歴史のある六大学野球。もっと盛り上げてほしい」とエールを送った
現キャスターで東大時代に8勝を挙げた大越健介氏は「神宮球場は他の5大学の皆さんと一緒に過ごした大事なふるさと」と感謝し、
西武球団本部長を務める立大OBの広池浩司氏は「これだけの団結力のある六大学なので、各大学の知恵を結集して日本の野球界をリードするような組織になってもらいたい」と101年以降の六大学に期待を込めた。
楽天のルーキー・宗山塁は「明大の伝統である人間力野球を指導していただいた4年間があったからこそ、プロ1年目を走り切れた」と回顧。さらに「若い世代が六大学を代表して次の舞台で活躍することが大切」と現役世代の決意を語った。来季から同じパ・リーグで対戦する小島大河(西武)、大川慈英(
日本ハム)、毛利海大(
ロッテ)の後輩には「対戦するのが楽しみ。明治の代表として盛り上げていきたい」とエール。ライバルの早大エース・
伊藤樹(楽天)には「頼もしい選手ですし、1年目から投げてほしい。お互いに活躍できれば」と共闘を誓った。
各校を代表する現役4年生も堂々とあいさつ。今ドラフトで
ヤクルトから1位指名を受けた法大の主将・
松下歩叶は「六大学での経験を生かして、プライドを持って戦っていきたい」とプロでの抱負を語った。
「恵まれた環境でプレーできていたことは卒業してから分かること。今の学生は目の前のことを一生懸命やってほしい。その積み重ねが歴史と伝統になる」。慶大時代に歴代最多通算23本塁打の記録を樹立した元
巨人の
高橋由伸氏の言葉は、多くのOBの気持ちを代弁している。
100年の歴史を振り返る当時の貴重な映像が流れ、各校の応援団応援部、應援指導部が応援歌を披露するセレモニーも行われた。記念碑の設置、レジェンド始球式、野球殿堂博物館の記念展示、オールスター出身校東西対決と続いた100周年記念事業の最後を飾った祝賀会は大盛況のうちに閉会。大きな節目を越えた東京六大学野球は、幾多の偉大なるOBと未来を担う現役選手たちの手で、101年目以降も野球界をけん引していく。