2025年の学生野球シーズンを締めくくった明治神宮野球大会。準優勝を遂げた立命大には、若田部健一(ソフトバンク一軍投手コーチ)を父に持つ若田部達生(3年)が在籍する。今秋にリーグ戦デビューの遅咲きだが、地道に努力してきた成果を出した。 取材・文=佐々木亨 写真=矢野寿明 
名城大との準決勝を三番手で救援。1回1/3を無失点に抑えた
手応え得た神宮の21球
188cmで85kgの右腕が、神宮球場のマウンドへ颯爽と向かう。グラブに右手を添えて両腕を高々と上げるワインドアップ投法。長身を生かしながらも、テンポのいいピッチングが特徴的だ。11月に行われた第56回明治神宮野球大会で、立命大(関西五連盟第二代表)の若田部達生(3年・福岡大大濠高)が全国デビューを飾ったのは準決勝。息詰まる投手戦となった名城大(北陸・東海三連盟代表)との試合で、立命大としては1点も与えたくない終盤の緊迫した場面でのことだった。
立命大が4回裏に奪った1点を守って迎えた8回表。イニングの頭から三番手としてマウンドに上がった若田部は、まずは先頭打者となった代打・木村修太(4年・神戸国際大付高)を空振り三振に仕留める。最後に決め球に選んだストレートは148キロを計時。渾身(こんしん)の一球は自己最速タイの球速だった。続く五番・海老原峻(4年・健大高崎高)はセカンドゴロ。次打者の代打・雄龍人志(3年・倉敷商高)も難なくセカンドゴロに打ち取り、三者凡退で切り抜けてベンチに戻った。
9回表も、右腕はマウンドに上がる。先頭打者にカウント3ボール1ストライクから四球を与えて無死一塁。犠打で走者を得点圏に進められたところで降板した。球数は21球。
「先頭に四球というのが一番やってはいけないことだった」
若田部はそう反省するのだが、あとを受けてマウンドに上がった・・・
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