恒例となっている広島・菊池涼介らの静岡市での自主トレ。今年も球団の垣根を超えて6選手が集い、汗を流している。1月12日には快晴の下でその様子を公開。互いに学び鍛え、それぞれに今季に懸ける思いを燃やす。 1月12日@ちゅ〜るスタジアム清水(静岡市) 
内野ノックで上々の仕上がりを示した菊池[中央]。その姿を後輩らが見つめる
まさに“菊池塾”だ。キャッチボール後に行われた約45分間のノックで、菊池涼介は同じ広島の
佐藤啓介、
前川誠太らとともに三塁の位置で打球を受けた。軽快な足さばき、安定感ある送球は名手のお家芸。後輩たちはその姿を側で観察し、打球をさばいては真剣な表情でアドバイスを受けた。会場のちゅ〜るスタジアム清水で躍動するメンバーはスタッフも含め「Team Kikuchi」のロゴが映えるそろいのTシャツ姿で、一体感も十分だ。
遊撃の位置でノックを受けた広島の
矢野雅哉と
阪神の
熊谷敬宥はともに参加5年目。熊谷は昨季、自己最多85試合に出場して一気に存在感を増し、今季は遊撃の開幕スタメンを目指す。自主トレでも練習の合間に率先してティー打撃を始めるなど、攻守両面の鍛錬に貪欲な姿勢があった。
今季に誓う進化
「一回つかみかけたところを手放してしまったので……」
矢野は昨季をそう振り返る。2024年は137試合で打率.260、ゴールデン・グラブ賞を初受賞も、25年は112試合、打率.208にとどまった。「真っすぐに振りに負けないスイングを目指して無駄な動きが出たり、フライアウトが目立ったりした」と反省し、失敗を今季に生かす考えだ。自主トレ期間は、打撃強化と守備の安定感アップに取り組んでいる。
目指すは、昨季途中から
小園海斗が定着した遊撃の定位置の奪還。「ショートというポジションでチームを救いたい。あまり譲りたくない」と思いは強い。「(春季)キャンプは1日目から勝負。そこで『変わったな』と思ってもらえるような、レベルアップした姿を見せられれば」と力を込めた。

レギュラー奪還へ。打撃強化に力を入れる矢野
プロ15年目を迎える菊池は、今季目指すところを「(試合に)出続けること。イ
コール結果になる」と強調。打撃面でモデルチェンジを図っていることも明かし、「自分の中で一つひとつチャレンジしていくことは、楽しみでもある」と期待感を口にする。
広島・
新井貴浩監督は今季、結果を出した選手を起用する方針を示している。自主トレメンバーをはじめ若手選手は競争相手でもあり、菊池は「『負けないぞ』という気持ちもある」と語る。見据えているのは競争の先、チームでつかむ栄冠だ。「やっぱりみんなで『ああ良かったな』と言って、11月ぐらいまで野球をやりたいと改(あらた)めて思う。それだけのメンバーもいると思う。その一員になれるように頑張りたい」。熟練のベテランも若手と刺激を与え合い、2月1日のキャンプインに備えている。

プロ15年目のシーズンを前に、結果を残し続ける思いを語る菊池
■参加メンバー 
※全員が内野手、年齢は2026年の満年齢