己のすべてをかけて、野球と向き合っているプロ野球選手たち。野球のことを考えている時間も重要だが、野球から離れて無になる時間も同じくらい必要だ。中川颯にとって、レザークラフトを通じて革と向き合っている間は、気分転換、そして無になれる時間なのだ。 取材=早川大介 写真=桜井ひとし 
手に持つのが自作した財布と、今オフのオーストラリア・ウインターリーグに行った際に使用するために作ったミニ財布
横浜DeNAベイスターズの中川颯が、オフの時間に没頭しているのが、レザークラフトだ。
革の香りに包まれながら、黙々と手を動かす時間は、日々張り詰めた野球とはまったく異なる世界だ。
「もともとレザーがすごく好きだったわけではないんです。興味はありましたけど、そこまで強くはなかったですね」
きっかけは、DeNA入団後に新しい財布を買いに行ったことだった。店員から革の種類や手入れ方法などを聞くうちに、「レザーって面白いな」と感じるようになったという。ただ、その時点では「自分で作ろう」とは思っていなかった。
転機となったのは、先発を務めていたころだ。帰宅後に体のケアを終えても、なお時間があった。「できるだけ野球のことを忘れて、ホッとできる趣味が欲しい」。そう考えたときに、レザーが頭に浮かんだ。
「小さいころから物作りは好きだったので、レザーを調べてみたら楽しそうだなと。とりあえず初心者キットを買いました」
最初に手にしたのは・・・
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