タティース・ジュニアやゲレーロ・ジュニアなど大物メジャー・リーガーを数多く輩出しているのがドミニカ共和国だ。今年3月のWBCで日本のライバルとなりうる中南米最強国の育成環境をリポート。第2回はMLBアカデミーの育成法を深堀する。 文=中島大輔 写真=龍フェルケル 
メジャーのアカデミーに所属する選手は徹底的に体づくりを行っていく
成果を出すドジャース
今年で第6回大会を迎えるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の開催を含め、メジャー・リーグ(MLB)は野球の国際化を推し進めている。その成果を示す一つが在籍選手の国籍割合だ。
2025年開幕ロースターでは全体の27.8%にあたる265人が外国人選手で、最多はドミニカ共和国で100人だった。ベネズエラが63人、キューバが26人と続く。
ラティーノの多くがプロとして土台を築くのは、ドミニカで運営される「アカデミー」という育成機関だ。1977年にブルージェイズが初めて開設して選手の発掘・育成を始め、現在は全30球団がそれぞれ運営。ドミニカやベネズエラを中心にメキシコ、プエルトリコ、キュラソーら中南米各国に加え、日本や韓国、オーストラリア、ウガンダ、ドイツ、スペイン、さらにロシアなど世界中から原石が集められている。
各球団に在籍する選手数は約30〜70人で、それぞれの方針によって運営期間も異なる。その中で最も成果を出している一つがドジャースだ。ディレクターのヘスス・ネグレテが胸を張る。
「
アンディ・パヘスはうちのアカデミー出身だ。他球団に移籍した
オニール・クルーズ(現パイレーツ)、ヨルダン・
アルバレス(現アストロズ)もうちから巣立ってスーパースターになった。ドミニカのアカデミーはドジャースの国際拠点であり、野球部門で最重要部署の一つだ」
在籍する16歳から20代前半の選手たちは未来のメジャー・リーガー候補であり、飛躍前にトレード要員として貴重な“カード”になる場合もある。七、八軍相当のアカデミーはさまざまな意味で、球団を根底から押し上げているのだ。
野球の練習がない日も
年齢的には日本の高校球児と同世代だが、MLBの七、八軍相当は高校野球で言えばどれくらいのレベルに当たるのだろうか。25年2月からパイレーツのアカデミーで指導する松坂賢コーチはこう答えた・・・
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