
坂本は節目の記録となるサヨナラ弾を放って大興奮のチームメートたちに迎えられた[写真=大泉謙也]
千両役者が劇的な一撃で節目にたどり着いた。5月13日の
広島戦(福井)、1対2で迎えた延長12回一死一、二塁から
巨人の
坂本勇人が左翼席に逆転サヨナラ弾をたたき込み、史上48人目の通算300本塁打を達成した。
「もう300号は打てないんじゃないかと考える時期もあった」と振り返るように、開幕スタメンを飾ったものの打率は1割台に低迷し、代打が持ち場となっていた。それでも日々、黙々と練習に取り組んで牙を研ぎ続けてきた。この日も代打で登場した10回二死満塁のサヨナラ機では空振り三振に倒れたが、2度目の絶好機では
遠藤淳志の初球、浮いたチェンジアップを逃さずにとらえて4時間43分の死闘に終止符を打った。
「普段の練習を頑張って、まだファンの期待に応えられると今日の1本で思えた。本当に一生忘れることができない、いい1本になった」
スターの証明のような一発に大興奮のチームメートたちと同じく「興奮して選手のように前に出てしまった」と笑った
阿部慎之助監督は、「得点圏のファーストストライクを振れたのがすごい。これが一番大事じゃないかなと感じた」と衰えぬ勝負強さと積極性を絶賛。若手の手本としての大きな存在感を称えていた。
ただし、通算300号も“記録男”にとっては通過点。次はこの試合時点で残り45本となった通算2500安打だ。

通算300本塁打の記念ボードを手にお立ち台に上がった[写真=大泉謙也]