
プロ7年目、公式戦64試合目の登板で初完封勝利を達成した奥川[写真=湯浅芳昭]
「良かったからゼロに抑えられたのでしょう。これから(パ・リーグでは)当たることがないから」と敵将・
小久保裕紀監督は淡々とした口調ながら悔しさをにじませた。6月14日の
ソフトバンク戦(みずほPayPay)に先発した
ヤクルトの
奥川恭伸。前日まで交流戦12球団トップのチーム打率.263、26本塁打、81得点を誇るソフトバンク打線を9回5安打無失点に抑える好投で3勝目をマーク。レギュラーシーズンで完封勝利は自身初だった(4対0)。
「行けるところまで行こうと思って、最初から出し切りました」と本人が振り返ったとおり、立ち上がりからストレートとフォークを軸にして5回までに8三振を奪った。その後も丁寧な投球で付け入る隙を与えない。ゾーンに投げ込み、無四球で最後まで投げ切った。
星稜高3年時に夏の甲子園で準優勝投手に輝き、大きな注目を浴びて2020年ドラフト1位でヤクルトに入団。2年目には9勝を挙げクライマックスシリーズでは
巨人相手に完封勝利を挙げた。
オリックスとの日本シリーズ初戦でも
山本由伸(現ドジャース)と投げ合い7回1失点の好投を見せ、20年ぶりの日本一に貢献。将来のエースとして嘱望された。だが、その後は右肘を痛めた影響で思うような投球ができず。23年には一軍登板がゼロと苦しい日々を過ごしたが、昨年は18試合に登板して4勝と復活の兆しを見せていた。
「レギュラーシーズンも、たくさん勝てるように頑張りたいと思います」と今後に向けて決意した奥川。14日現在、首位巨人に0.5ゲーム差の3位につけるヤクルトが頂点を勝ち取るために、背番号18の活躍は欠かせない。