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アマチュア野球CLOSE-UP【社会人野球編】

【第51回社会人野球日本選手権】創部2年目のサムティ、悲願の全国舞台まであと一歩

 

元プロ・小川監督の下、サムティは代表決定戦で痛恨の連敗を喫し、京セラドームへの出場権を得ることはできなかった


2年間の集大成


 チームスローガンは「新風・新化・新鋭〜歴史を刻め〜」。創部2年目の新鋭チーム・サムティが初の二大大会出場にあと一歩のところまで迫った。日本野球連盟への正式加盟は昨年1月で、2月に活動をスタートさせた。初期メンバーは曽根海成(元広島ほか)、尾仲祐哉(元阪神ほか)のプロ経験者2人と大卒入社の21人。半年間はチームづくりの期間とし、公式戦出場は夏場から。未知数の若いチームは日本選手権近畿地区最終予選で島津製作所と日本新薬から白星を挙げた。2年目となる今年はさらなる飛躍が期待された。しかし都市対抗は一次予選で敗退。オープン戦でも勝てない時期が続いた。どん底の時期を味わったが日本選手権予選では昨年を超える奮闘を見せる。

 履正社スポーツ専門学校、日本製鉄瀬戸内を破り、代表決定戦に進出。NTT西日本戦では初回に弓埜祥太郎(大体大)の適時打で先制し、2回に両井大貴(関学大)の適時打でリードを広げた。先発左腕・秋田駿樹(専大)も2回まで無安打無失点。理想的な入りだった。しかし4回に守備のミスが出ると都市対抗準優勝のNTT西日本は見逃してくれない。ビッグイニングを作られ一挙7失点、試合をひっくり返されると、そのまま逃げ切りを許してしまった(2対8)。2日後、三菱重工Westとの敗者復活トーナメントで勝てば日本選手権出場、負ければ予選敗退という大一番。2年間の集大成とも言えるゲームは主将の田島佑樹(亜大)のソロ本塁打で先制した。その後はがっぷり四つのシーソーゲームとなったが、最終的なスコアは3対5。勝機もあったが、初の全国大会切符をつかむことはできなかった。

異口同音に収穫と課題


 残ったものは悔しさと経験値。指揮官と主将は異口同音に収穫と課題を口にした。オリックス、横浜で活躍した小川博文監督は言う。

「良い試合だったんですけど、勝ち切るか勝ち切れないかというのはこれだけの差があるんだっていうことは、選手も目の前でああいう喜びを見たということ、悔しさを覚えてくれたらいいなと思います。この経験が来年、絶対に生きると思います。1年間忘れずに選手がやってくれたら必ず良いチームになるし、もっと力がついて本戦に出場できるようなチームになってくると思います。社員の皆さん楽しみにしてますんで。悔しいですけど下を向かずに、しっかりと顔を上げて帰ります」

 田島はこう明かした。

「僕らは都市対抗の一次予選で負けているので、ここまで勝負できたのは自信じゃないですけど、経験値としては得られたものが大きかった。ただマウンドに集まっている三菱(三菱重工West)さんの姿とか見ると、悔しさはありますし、勝ち切れるゲーム展開でもあった。一次予選で負けた悔しさと、こうやって代表決定戦で2回負けた悔しさとまったく別物だと思います」

 代表決定トーナメントを勝ち上がったNTT西日本は、ビハインドを背負っても動じない試合運びで、あっさり劣勢をひっくり返した。敗者復活トーナメントで対戦した三菱重工Westの選手たちとはスイングの迫力、球の強さなど個人の力量に差が見られた。全国クラスの強豪の基準を肌で感じてオフを迎える。3年目はもう惜しいでは終わらせない。

取材・文・写真=小中翔太
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