
連覇を達成し、セレモニー後にペナントを持って甲子園を一周し、虎ファンと喜びを分かち合った藤川監督と猛虎ナイン
球団初のリーグ連覇 甲子園で優勝セレモニー
やっぱり優勝には胴上げが必要だ。10月3日、
阪神が
広島に敗れながら、
巨人も
DeNAに敗戦したことで球団初のリーグ連覇を達成。その日は深夜の祝勝会で盛り上がった。阪神ファンも喜び沸いたが、3日後の6日、本拠地・甲子園に帰り、広島戦終了後に「優勝セレモニー」が行われた。
優勝ペナントやトロフィーの授与が終わり、マウンド上で
藤川球児監督が満面の笑みで7度宙を舞う胴上げが行われた。昨年の胴上げは9月7日。今年は約1カ月遅れの歓喜の舞い。秋風が吹く中でも黄色く染まった超満員のスタンドで、観客が「球児! 球児!」の歓声を上げ祝福した。昨年の胴上げ時、指は「1」だったが、今年は球団史上初のリーグ連覇ということで天に「2」を掲げた。
「やっぱり何事にも代えがたいというかね。ファンの方もすごく喜んでくれていますし、慣れることはないでしょうね。1年間の激しい戦いの軌跡というのは、選手もファンも含めて、みんな感慨深いと思いますね」

胴上げでは、7回宙に舞った藤川監督
絶対的な戦力差があるといわれ連覇は間違いないと見られていた。しかし、前半戦は
ヤクルトと首位争いを演じ、交流戦ではまさかの敗戦が続く。気が付けば巨人が猛追。9月に入り投打がかみ合わず7連敗を喫するなど苦しんだ。それでも最後は自力に勝り、連覇を達成。苦しみ抜いた上でのセ界制覇となった。
だからこそセレモニーでは、猛虎ナインの笑顔も弾けた。場内一周ではファンに手を振り、ガッツポーズをつくるなど、長いシーズンを制した充実感をファンとともに分かち合った。だがそれでも満足はしない。昨年つかみ損ねた日本一奪還が待っている。「まだここから先で、胴上げのチャンスというか、そういうものを持ってこなければいけない」と藤川監督。連覇の次はリベンジが待っている。
4年ぶり史上9人目 佐藤輝明三冠王!
1986年のバース氏以来40年ぶりの偉業達成となった。10月8日の阪神対ヤクルト(甲子園)でセ・リーグの全日程が終了。
佐藤輝明が4年ぶり9人目となる打撃の三冠王に輝いた。

史上9人目となる三冠王を獲得した佐藤輝。最多安打のタイトルも獲り4冠を達成した
「本当に成長できたと思う。積み重ねてここまで来られたので、誇りに思います。しっかり自分のバッティングを理解して、いいところ悪いところを客観的に見ることが、年々成長できているかなと思います」とシーズン終了後の囲み会見で語った。39本塁打、106打点、打率.306での栄冠。佐藤輝の前となる三番を打つ
森下翔太についても「楽しんではないですけど、いい刺激をもらいながらできました。環境は一緒ですし、良かったです」と相乗効果があったと話す。
投手の球速が上がる中で打者は3割超えや30本塁打超えが少なくなってきた。
さらに左打者に対し、浜風で飛距離が伸びにくい広い甲子園でこの記録は称賛に値する。長い歴史を誇るNPBでも史上8人(3度が1人、2度は2人)しか達成していない大記録を樹立した。
屈指のイニングイーター西勇輝が引退セレモニー実施
ボロボロになるまでは投げない。余力を残しての引退。NPB史上2位となる307試合連続先発となった10月6日の先発マウンドで現役生活を終えた。甲子園での広島戦、まっさらな聖地のマウンドで球審のプレーボールの声とともに1回1/3を投げた
西勇輝。18年間の現役を終えた。信条は「試合をつくること」。長いイニングを投げるイニングイーターとして
オリックス、阪神を支えた。

現役最後307試合目の先発マウンドもこれまでと変わらないルーティンだった
試合後には引退セレモニーが開催され「18年間、長かったようで振り返ってみれば一瞬で、苦しいこと、悔しいこともたくさんありました。それでも今、胸を張っています。僕はやり切りました。野球を通してこんなにもたくさんの素晴らしい人たちに出会えたこと、そして18年間、大好きな野球を続けられたこと。僕は本当に幸せです」とスピーチ。笑顔がトレードマークの右腕は、矢野耀大氏の登場で一瞬涙腺が緩んだが、最後は笑顔でファンに別れを告げた。

引退スピーチも最後まで笑顔を絶やさなかった西勇。最後はバッテリーを長く組んだ梅野[左]と伏見[右]と記念撮影
写真=宮原和也、牛島寿人