後半戦になって日本の野球になじんできたことで、先発ローテをしっかり守る投手になったという印象があります。CSや日本シリーズなどでも試合をつくる投球を見せて、日本一に大きく貢献したと思います。
イメージとしては高めのフォーシームを有効に使っていくタイプで、150キロを超えるボールを投げるのですが、そのボールに詰まる打者が多いので、見た目以上にスピン量が多いのかなと感じます。
では、投球フォームを見ていきましょう。一連の流れから言うと外国人特有のパワー系の投手とは違う、日本人的な投球フォームをしています。まず[3]でしっかりと足を上げて真っすぐに立っています。そこから左足を捻りながらパワーをため込んでいきます。ここからゆっくりとホーム側へと移動していきますが[5]で分かるように、左のお尻で壁をつくるような感じで、一気に体全体が前へ出ないように我慢してパワーを蓄えています。
そこからパワーをためながら前へ出て行くときに[6]のように軸足の右足の太ももにグッと体重を乗せ、ここで体のパワーをさらにため込んでいます。また左手とグラブで前へ体が突っ込まないように抑えています。
このときに多分、打者にボールの出どころを見せないようにグラブの位置も高くしているのだと思いますが、[7]では少し上がり過ぎかな、と思ってしまいます。やはり左腕、肘が上がってしまうと右腕が下がるのが人間の体のつくりです。その上下が大きいとリリースのタイミングが合わない場合が出てきます。それがブレとなり、コントロールを付けにくくなります。
そうなると試合をつくるということが難しくなります。しかし、後半戦はここがブレなかったことで、安定した投球ができたのだと思います。そしてこの連続写真の中で一番素晴らしいフォームが[8]です。
体重は前に突っ込むことなくボールのトップの位置も完璧です。そして何より「BAYSTARS」という胸のマークが三塁側にはっきりと見えていることです。つまり体の開きを極限まで抑えて、一気にリリースをしたいという意図が伝わります。
さらに[8]から[11]までの間が非常に長いんです。これだけ長いと打者がタイミングが取りにくくなります。これが日本で成功した大きな要因の一つです。リリースの高さも完璧ですし、[15]では右足から左足への体重の入れ替えがスムーズにできているので、スピードにもキレが出るのです。来季残留するなら、楽しみな投手でもあります。
PROFILE アンドレ・ジャクソン●1996年5月1日生まれ。右投右打。190cm95kg。アメリカ・アリゾナ州出身。シエネガ高-ユタ大-ドジャース17[12]-パイレーツ23途-
DeNA。