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石嶺和彦コーチ #76

「心」と「技」の基礎作り

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 今季からDeNAの攻撃陣を任されている石嶺和彦コーチは「特別な指示はしていない」と言い、まずは若手の基礎技術の向上に取り組んでいる。

 4月6日の広島戦(横浜)では前田健にノーヒットノーランを喫し、プロ野球史上初のシーズン2度の4試合連続ゼロ封こそあと1試合のところで免れたものの、打線の不調は深刻だった。昨年は中日に在籍した石嶺コーチは開幕当初、「ベンちゃん(和田)やブランコは試合が終わってからも1時間打ち込むこともあった」と話し、DeNAの練習不足を指摘していた。24試合で9度目のゼロ封負けを喫した際、中畑監督も「いろいろ研究しているけど、ここまで打てないのはありえない」と嘆いた。

 そこで、チームが取り組み始めたのは、素振りや勉強会。遠征先では、試合前に宿舎近くの公園などで若手に1時間の素振りを命じたことも。試合前は全体ミーティングとは別に、若手を対象に他球団の投手の研究も行い、首脳陣やスコアラーが選手と意見交換もする。基礎となる「心」「技」両面の鍛錬に取り組んでいる。

 そんな中、期待株の筒香は豪快な本塁打を放っている。5月28日のオリックス戦(横浜)で、2回に右翼席最上段の看板直撃の先制弾を放った。筒香は「練習では飛ばないと感じることもあるけど、試合では感じない」と涼しい顔。石嶺コーチは「ホームランも出ているし、あとは各選手の状態が上がってくれば」と期待している。

 中畑監督が「ウチは発展途上」と発言したように、現在はしっかりとした基盤作りが必要なDeNA。統一球の対策についても、石嶺コーチは「来年考えればいい。まずは練習」と話していた。

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