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益田直也 投手 #52

貴重な“速球派”クローザー

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 今のロッテに球速で勝負する投手はほとんどいない。そんな中、昨季の新人王で今季から新守護神に指名された益田直也は数少ない“速球派投手"と言える。

 ルーキーイヤーはセットアッパーとしてブレークした。新人の最多記録を更新する72試合登板と41ホールドをマーク。パ・リーグの新人王に輝いた右腕。トルネード投法を思わせる独特のフォームから繰り出される最速150キロ超の直球が武器だ。

 今季からクローザーに指名され、21試合に登板して1勝2敗13セーブと、堂々の数字を残している(5月16日現在)。チームの快進撃の功労者のひとりであることは言うまでもない。

 多彩な変化球も操れるが、直球について本人はどう考えているのだろう。「走者がいない状況では速い球を投げることを多少は考える。ただ、走者を出してからは球速は意識しない。自分が点を取られたら終わってしまうのがクローザー。とにかくゼロ点で帰って来る投手でなければいけないので」。速球にこだわりすぎるというよりは、いかに打者を打ち取るかということに意識を傾けているようだ。

 ただ、ここまでの配球を見ていると直球の割合が非常に高い。もっとも自信のある球であることの表れだろう。事実、開幕戦で144キロだった最速は5月に入って148キロにまでアップ。「セットアッパーのように毎日投げるわけではないので、消耗は昨季よりも少ない」

 スピードだけでなく球のキレや威力も日を追うごとに増している。シーズンが進むにつれて球速はさらに増すだろう。同時に、守護神としての自覚と自信も深まっていくはずだ。

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