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久保康友投手・巧みな投球でハーラートップタイ

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 新天地でその存在感は日に日に大きくなっている。今季から国内フリーエージェントで加入した久保康友が、8月26日の中日戦(ナゴヤドーム)でリーグトップに並ぶ11勝目を挙げた。どんな状態でも試合をきっちりつくれるのはベテランの強み。打たせて取る投球が光り、7回途中まで無失点と十分に役割を果たした。「特に力むことなく、下手なことを考えずいつもどおりやろうと」と、普段どおりに冷静に振り返った。

 4安打3四死球と走者を何度も背負った。それでも慌てずピンチをするすると切り抜けていく。「丁寧にいくつもりだった。ランナーを出したのが反省。うまくバネ(黒羽根)がリードしてくれた」と謙虚に話す。登板前日には中日打線の印象について「ファウルが多く、粘り強い。ファウルで粘られて、苦しくなって根負けするということが多い気がする。ただそれも自分の技術力の問題。苦しくなっても自分の思ったところに投げれば抑えられる」と話していたが好結果が伴った。

 しかし本人はカード初戦で途中降板したことに不満げな様子。「もうちょっと頑張らないといけなかった」と反省することも忘れていない。リーグトップに並ぶ勝数を挙げたことについて聞かれると「自分が投げる試合で負けないという気持ちでやりたい」と自身の白星より、チームを優先する姿勢は頼もしい限りだ。

 苦戦が続いたチームだが、悲願のクライマックスシリーズ進出へあきらめるつもりはない。ベテラン右腕の好投で4位中日との差はこの日、0.5ゲームに急接近。久保は「4位とは言わずもっと上を目指していく。もっと勝っていくつもり」と言葉に力を込めた。

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