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レアード内野手・希少価値高い守れる一発屋助っ人

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 新たなスタイルを築き、今やなくてはならない打線のスパイスになった。8月27日現在で、チーム内では中田に次ぐ23本塁打を放っている右の大砲だ。これだけの数字を残す助っ人ならば、中軸の一角に座ってもおかしくないだろう。同日現在で開幕から全115試合に出場しているが、クリーンアップは一度もないというレアな起用法になっている。

 来日1年目の今季は、定位置は六番以降。中田ら強力な顔ぶれの後を、任されている。「自分は、チームに貢献できるように自分の仕事をするだけ。毎試合、それだけを考えている」。プライドが傷つきかねない九番で起用されたこともあるが、腐ることなく、渾身のひと振りを継続してきた。打率は2割台前半と低調だが、インパクトある活躍で、上位をキープするチームを支えてきた。

 貴重な価値が評価されている。球団は、保有するオプションの権利を行使。来季の契約を更新するか否かの選択権を持つが、すでに来季も残留する方向で最終調整を進めている。オリックスへFA移籍した小谷野の穴をほぼ完璧に埋める三塁手として守備力も及第点。二刀流の大谷の兼ね合いもありDHを空けたいため、今季は「守れる外国人」が条件だったが、それをクリアしている。

 本塁打を放った後の恒例となった「すしパフォーマンス」が象徴するように、明るい性格でチーム、ファンにも溶け込んでいる。来季は、日本の野球にさらに適応するだろう。まだ27歳と若く、伸びしろも期待できることから、シーズン終了を待たずに契約更新が妥当との判断に至ったようだ。下位打線ながら、大事な場面で発揮する勝負強さは大きな魅力だ。

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