
安達了一選手は5月14日に登録抹消となりました。
日々ギリギリの状態だ。潰瘍性大腸炎という難病を抱えながらもグラウンドに立つ安達了一は、相手だけでなく自身の体とも戦っている。今季は2年ぶりに春季キャンプに参加し、開幕も一軍入り。遊撃手として、生え抜きのリーダーとしてかかる負担は大きかったが、体調のことを聞かれても「大丈夫」と気丈に振る舞ってきた。しかし、三番に座るようになった4月上旬から打撃の調子が下降気味に。打率は2割を切り、小谷野のバットを使うなど、試行錯誤を繰り返している。
持ち味である守備にも変化が見られ始めた。5月2日からの
楽天との首位攻防戦(Koboパーク宮城)、打球への反応に遅れが出てきた安達を見て、風岡内野守備走塁コーチが「疲れが見えてきているなあ……」と口にした。7日の
日本ハム戦(京セラドーム)は欠場。今後も体調を見ながらの起用にはなるが、代わりがいないのも事実。攻守にわたって戦いながら状態を上げていくことになりそうだ。
チームが開幕ダッシュに成功した4月、安達がたびたび口にしていたのが「勝っていたら雰囲気が良いけど、負けたらどうなるか。負けてきてからが大事」という言葉。4月下旬からチームは4カード連続負け越し。選手会長の
T-岡田とともに、勝つための雰囲気づくりに力を入れてきた安達が、再びチームの勢いを取り戻すべく、踏ん張りどきを迎えている。自身の復調はもちろん、なんとか上位に食らいつき、「優勝」という最大の目標に向かって突っ走る。