一昨年、昨年と全試合に出場し、今季もここまでフルイニング出場を果たしている。試合に出続けるためには、何といってもケガをしないことが第一条件とも言えるが、実際に
秋山翔吾も、2014年シーズンオフに右ヒジ遊離軟骨除去手術を受けた以外は、大きなケガはない。その秘訣として、本人は2つのポイントを挙げる。
1つ目は、日程の関係でシーズン中に何度か生まれる、試合の合間の練習日やオフの日の取り組みだ。「本来、6連戦で精神も削られながら試合と練習をやる体を作らないといけないことを考えると、練習日はいくら室内で1~2時間打ったところで、自分を高めるだけの練習。精神的にはノン・プレッシャーなわけです。ある意味そこ以外に、肉体的に追い込める機会がない。そういうときに練習ができてないと、本当に疲れたとき、もうこれ以上出ないのに無理に出そうとして、ケガしたりするのかなと思う。自分の中のキャパを広げておくために、練習日や休みの日の取り組みを大事にしています」。
もう1つが、体重管理だ。6月15日現在、リーグ3位の打率.329、同2位の77安打と、好調を誇っているが、「今、このスイングができるのは、この体重と体のキレがあるから。技術よりも、体調の部分が大きい」と、シーズン安打数日本記録保持者は説く。
試合に出続ける中で、好不調の波が小さく、毎年、常に打撃成績上位に名を連ねる所ゆえん以は、こうした日々の意識の高さの積み重ねにあるのである。