
再昇格、そして初安打を目指す岡田
快音が響かない。
岡田幸文のプロ9年目は厳しいシーズンとなっている。
3月31日の
ソフトバンクとの開幕戦(ヤフオクドーム)で開幕スタメンを勝ち取りスタートしたシーズンだったが、30打席無安打が続いて5月14日に二軍での調整を命じられる。二軍では猛打賞をマークするなど結果を残して、6月23日にふたたび一軍の舞台へと戻ってきた。先発メンバーで試合に出場する機会も得たが、やはり安打が出ない。
7月9日の
オリックス戦(京セラドーム)、代打で二ゴロに倒れ、ついに連続ノーヒットは40打席に到達。これは
ロッテでは3人目の屈辱であり、野手の開幕からの連続打席無安打記録でもワースト記録まであと1に迫る数字となってしまった。「結果がすべて」と受け止めた岡田だったが、翌10日にふたたび出場選手登録を外れた。
俊足と広い守備範囲でチームを救ったこともあった。貴重な戦力であることには間違いない。しかし、「そろそろ安打を打ってもらわないと」と起用し続けた
伊東勤監督の期待に応えることができなかった。それでも2011年にはシーズンで154安打を放つなど、昨年までに通算570安打を記録している。
二軍戦ではとにかく打撃面でアピールすることが再昇格への近道となる。7月6日には33歳の誕生日を迎え、中堅選手としてチームをけん引することも求められる。まずは1本。自身の流れを変えるためにも、「H」ランプをともす瞬間が待たれている。
写真=高塩 隆