
2年目の来季、飛躍を誓う鈴木
秋季キャンプへ出発前、
辻発彦監督は「シーズン中は、なかなかファームの選手を直接じっくりと見られる時間がなかったから、若い選手の力を見てみたい」と話していた。その指揮官の目に早速留まったのが、ルーキーの
鈴木将平だった。
第2クールで行われたシート打撃では、同級生で同期のドラフト1位・
今井達也から本塁打を放ち、アピール。日ごろの練習でも連日、早出練習から、夕方の個別練習まで、走攻守すべてにおいて精力的に取り組み、1年目ながらイースタン・リーグで101試合に出場し、打率.280、32打点、チームトップの15盗塁の好成績を残したポテンシャルを存分に発揮した。その力強い打球に、辻監督も「非常に楽しみだ」と目尻を下げた。
本人にとっても、充実感にあふれた期間となった。大きかったのが
秋山翔吾、
浅村栄斗という2人の主力とともに練習できたことだ。
「僕は、なんでも、最初は『見て』から、いろいろなことを思ったり、考えたりしながらやりたいタイプなんです。なので、秋山さんや浅村さんを見て、常に疑問を持つようにしています」と話すとおり、練習中はとにかく球界を代表する両選手や先輩たちの一挙手一投足を注視。そこで感じたこと、生じた疑問などを秋山らに直接聞ける時間にも恵まれ、得られたものは非常に多かったという。また、一軍首脳陣が見守る中で自分の力を発揮できたという手応えは自信へとつながった。
「一軍に、ちょっと近づけたキャンプだったかなと思います」
今秋につかんだものをオフ期間中に磨き、来春キャンプ、再び南郷からのスタートを誓う。
写真=BBM