
2500投球回を達成して花束を受け取る石川
今季、
ヤクルトの開幕マウンドに上がったのはベテラン、
石川雅規だった。自身5年ぶり8度目の大役を任された左腕は、6回5安打2失点で勝利投手となった。37歳2カ月での開幕戦勝利は、1970年の
中日・
小川健太郎の36歳3カ月を上回り、セ・リーグ最年長記録を更新するというメモリアル付きだった。
「本当に緊張しました。やっぱり開幕戦勝利は格別」と話した石川。6月13日の
楽天戦(神宮)では、プロ野球史上46人目となる2500投球回を達成するなど、38歳となる来季もチームの顔として活躍が期待される。
だが、今季の後半戦は思うような投球ができず。セ・リーグでは61年の国鉄・
金田正一以来、56年ぶりの11連敗を喫するなど、ともに自己ワーストの14敗(4勝)、防御率5.11。それでも、「このままでは終わりたくない。今年は振るわなかったし、もう一度輝けるようにやりたい。何とかまた神宮で勝ちたい思いは強い」。オフは秋季練習に参加後、神宮などで練習を続けており、昨オフから始めたヨガも継続中だ。
「声援を送ってくれたファンの皆さん、一番近くで応援してくれている家族の笑顔をもう一度見たい」と言葉に力を込めた石川。右のエース、小川は右ヒジの疲労骨折から復帰を目指しており、開幕に間に合うかは微妙な状況。来季3年目を迎える
原樹理、今季、チームで唯一規定投球回に到達したブキャナンらと、その座を争うこととなりそうだ。
写真=内田孝治