
キャンプから一軍でしっかりとアピールして、外野の定位置争いに食らいつきたい
分厚い主力の壁にどう食い込んでくるか。社会人の名門、日本生命からドラフト2位入団した
神里和毅が新人合同自主トレーニングでハツラツとした動きを見せている。初日のベースランニングなどを視察した
ラミレス監督は「非常にスピードがある。一軍レベルで競っていけるレベルにある」と太鼓判を押した。早々に1位の
東克樹(立命大)らとともに一軍キャンプ帯同を明言されている。
しかし、ベイスターズの外野事情は
筒香嘉智、
桑原将志の固定起用を監督が公言。残る1枠も昨季、球団では1978年の
長崎慶一以来、39年ぶりとなる20本塁打-20盗塁以上を記録した
梶谷隆幸が居座り、神里は厳しい椅子取りゲームを強いられる。本人も心得ていて「最初はあまりチャンスをもらえないと思うけれど、絶対に何回かはあると思う。それをしっかりつかんで、任せられるようにしたい」と限られた出番での“即結果”を期す。
神里が狙うのは脚力でのアピールだ。50メートル走は5秒9。沖縄県南風原町の実家は陸上一家であり、日本生命でバルセロナ五輪代表だった十河章浩監督との出会いが盗塁技術に磨きをかけた。ドラフト後、日本シリーズなどでチーム戦力はチェックしており「盗塁ができれば、使ってもらえるチャンスは増えると思っている」と見据える。
昨季のチーム盗塁数39はセ・リーグ最少。就任3年目のラミレス監督は20年ぶりのリーグ優勝に向けたポイントに盗塁増を掲げている。快足ルーキーが申し子となるか。
写真=大賀章好