
選手会長に就任した柳田。グラウンドの中でも外でもチームを引っ張る
日本一連覇がかかる今季も、その類いまれな勝負強さで打線をけん引する。最高気温が30度を超す1月のグアム。
柳田悠岐が、恒例となった
阪神・
糸井嘉男らとの合同自主トレで例年同様に体をいじめ抜いた。午前中にランニング、補強運動などを行うと、午後はティー打撃。ネットを突き破らんばかりの打球をぶっ放した。チームがリーグV&日本一を果たした昨季は、リーグトップとなる.379の得点圏打率をマーク。「(今季は)みんながいい数字だなと思うものを残したい。自分が満足すんのが一番ですけど」。今季も、チームを勝利に導くための一打を打ちまくる覚悟だ。
2月1日には春季キャンプもスタートし、2日目には侍ジャパンの
稲葉篤紀監督が視察に訪れる中、初のフリー打撃でサク越え連発。推定飛距離130メートルの当たりも飛び出すなど早くも状態の良さを感じさせるが、柳田自身は「まだまだバッティングになっとらん」と満足はしていない。
昨季以上の大爆発へ向けて、イメージはできている。「(昨季は)プロで一番いい感覚があった時期もあった。それをより多く発揮したい」。本人が語った打撃の理想は昨年の6月。同23日の
西武戦(ヤフオクドーム)で見せた1試合3打席連発もあり、この月は12本塁打、打率.363、31打点で、2015年9月以来となる月間MVPに輝いた。この時期に重なった交流戦での得点圏打率は、驚異の.565。今オフは昨年6月をモデルに体づくりを行い、1シーズンを通して「絶好調モード」を維持し、チャンスでの強さもより高める意気込みだ。
合同自主トレは今回で5度目となった師匠の糸井も「できあがっとるやん、アイツ」と漏らすなど、今季へ向けての気合はそのスイングに早くも表れている。鷹のトリプルスリー男が、今季もチャンスをものにしまくる。
写真=湯浅芳昭