
プロ2年目は先発ローテ入りを狙う玉井
若き右腕が虎視眈々と先発ローテーション入りを狙っている。2月のアリゾナキャンプではチーム内では密かに高評価の声が飛び交っていた。ブルペンでボールを受けたある捕手は「直球のキレが抜群。普通にローテに入ってくるんじゃないですか」と、伸びるストレートの質の良さに驚いていた。
同キャンプで初めて打撃投手を務めた際も、強烈なインパクトを残した。「ストレート行きます」など、打者に球種を予告しての投球ながらまともにバットの芯に当てさせなかった。打者にとっては実戦が始まる前の調整段階とはいえ、相手の1人は打率4割を目指せる近藤。一冬を超えてバット操作やミート力に長けた巧打者を戸惑わせる直球に進化していた。
ルーキーイヤーの昨季は一軍で24試合に登板し、すべて中継ぎでのマウンドだった。交流戦の
阪神戦(甲子園)ではプロ初勝利も挙げた。シーズン後半は主に二軍戦で先発修行。オフは「真っすぐをしっかり投げること」をテーマに掲げて順調に自主トレを積んだ。その成果をキャンプで発揮し、アピールに成功した。
アリゾナから帰国後は疲労もあって実戦で結果が伴わなかった。ただ、首脳陣にはキャンプ序盤で見せたレベルの高いボールの印象は刻まれている。開幕に向けてコンディションを整え直すことができるか。「立場的にもっとアピールしないといけない」と闘志を燃やす道産子右腕はが、2年目の大ブレークを誓う。
写真=BBM