
新ポジションで定位置を狙う高橋
高卒7年目。いつまでも「若手」にカテゴライズされているわけではない。今季、
中日の目玉の一つが
高橋周平の二塁コンバートだ。今年こそ――。その掛け声も何年続いたことか。さすがにラストチャンス。自他ともに、そうした危機感を募らせている。
昨秋に命じられた二塁挑戦。
ビシエド、
福田永将の両主軸が一、三塁を埋める。出場機会を求めるなら、二塁で
荒木雅博、
亀沢恭平らとのポジション争いを勝ち抜くしかない。「守備ではかなわない」。勝負のカギはバット。沖縄・北谷での春季キャンプ中に行われた対外試合では25打数10安打、2本塁打とアピールに成功。
森繁和監督も「私の中では高橋周平が打ったり、投げたり、練習量でもやってくれていた」とキャンプMVPの評価を与えた。
しかし、3月に入ると、その勢いがパタリ。21日の
ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)までの13試合は42打数6安打。また今年もか……。そんな重い雲が垂れ込めて迎えた23日からのオープン戦最後の3連戦で、3試合連続マルチ安打。猛烈なラストスパートを決めた。
ここまで貫かれているのは、自信だ。「今はどこが悪いのかが自分でも分かるようになってきた。このままの状態を開幕に持っていくだけ」。昨季の新人王・
京田陽太との二遊間コンビも安定感が出てきた。2年ぶりの開幕スタメン、さらには定位置奪取へ。まだ7年目、ではない。もう7年目。いつまでも未来を見てはくれない。結果だけを求める1年が始まる。
写真=BBM