
投手陣の精神的支柱としても存在感を発揮する宮西
北の鉄腕は今シーズンも健在だ。ブルペンの大黒柱・
宮西尚生は好調なチームを支えている。6月13日現在で21試合に登板。失点したのは2試合だけという安定感だ。昨季は防御率3.32でプロ1年目(4.37)に次ぐ自己ワースト。だからこそ「例年以上に気合が入っている」と雪辱を期すシーズン。並々ならぬ決意を結果につなげ、チームの勝利に導く投球を続けている。
昨季まで入団以来10年連続で50試合以上登板を継続。「そこは最低限の目標」と登板数を重ねることはチーム状況も上向くことを意味する。勝利の方程式の一角を担い、現状は3試合に1登板のペースで夏場以降の勝負どころへ向けて首脳陣も負担をかけ過ぎないように配慮している。
今シーズンは開幕直後の離脱危機を乗り越えた。4月8日の
ロッテ戦(東京ドーム)で登板中に背中の張りを訴えて降板。翌日には病院で検査を受け、左背筋の炎症と診断された。11年目のシーズン当初はクロスゲームの展開も多く、登板機会がなくてもブルペンで準備するなどフル回転。体が悲鳴を上げた。
ただ、タフネス左腕は一軍に帯同しながら9日後に復帰登板。万全でなくても結果を残せる技術、精神力がある。「必ず今シーズンはやらないといけない」と誓う献身さも人一倍。2年ぶりの覇権奪回へ、頼れるサウスポーの存在は欠かせない。
写真=BBM