
内はクローザーとしてチームの信頼を得る
まるで別人のようだ。開幕前、
井口資仁監督から守護神を任せられた
内竜也は「セーブのつく場面は必ず、行きたいです」と誓っていた。ここまで言葉どおりのタフネスぶりである。
体の疲れが抜けにくいとされる梅雨の時期。6月2日の
広島戦(ZOZOマリン)から、12日の
DeNA戦(同)まで8試合連続登板と投げまくった。その中で5セーブをマークするなど、チームの勝利を決めるマウンドには背番号21が欠かせなくなっている。
「昨年はワク(
涌井秀章)に治療院を教えてもらったり、トレーニングのやり方も『こうしたほうがいいよ』とかアドバイスされて、1年間やることができました。もっと前からやっておけばよかったと感じましたね」
2004年ドラフト1巡目指名され、
ロッテ入りした。ただ、1年間、フルで活躍したのは昨季が初めてだった。肩、ヒジ、下半身など毎年、どこかを故障し、離脱する繰り返し。チームメートの
荻野貴司からは、性能は抜群だが故障がちだという理由で「iPhone」と名づけられたこともあった。ただ、意識改革は功を奏し、連投でもびくともしないクローザーへと生まれ変わっている。
「“ガラスの内”が強化され、ようやく脱皮できそうなところへきた。本人のモチベーションもあると思う。強い意識を持ってやってくれている」と井口監督も全幅の信頼を置いている。背番号21の登板が増えるほど、チームも上位へと進出していく。
写真=BBM