
日本ハム移籍2年目。もはや中継ぎ陣に欠かせない存在となった公文
「日本ハム移籍2年目」の
公文克彦の存在感が高まっている。貴重なサウスポーは回またぎも厭わない、強さがある。メンタルやボディだけではなく、投球も力強い。150キロに迫る真っすぐは迫力がある。投球時に右足を踏み出すときの独特のクロスステップは左打者はもちろん、右打者にも恐怖を与えられる。残す成績にもハッキリと表れている。
7月24日現在で対左打者の被打率は.299。一方で対右打者は2割に抑えている。右打者にとっては、一塁側へ大きく右足を踏み出す投球フォームから速い真っすぐが内角をエグってくる。クロスファイヤーが邪魔となり、同様に内角へ食い込むスライダーもあるだけに踏み込めない。ワンポイントではなく、複数イニングを任せられる理由がある。
7月22日の
ソフトバンク戦(札幌ドーム)では宮西の代わりに左のセットアッパーとして登板した。ホールド数で歴代単独1位の先輩を休ませられるほど、首脳陣からの信頼も勝ち取っている。
巨人から移籍1年目の昨シーズンはキャリアハイの41試合に登板し、3ホールドだった。今季はすでに33試合登板で8ホールド。投げる場面も、この1年で変わってきた。
今シーズンも防御率は1点台をキープしている。場面を問わない献身さ、どんな場面でもひるむことなく、大胆に投げ込む姿も見ていて気持ちがいい。交換トレードを転機に飛躍のきっかけをつかんだ肝っ玉サウスポーは、北の大地で欠かせない戦力になりつつある。
写真=BBM