大きな期待が懸けられていたのは間違いない。とはいえ、ここまでの大ブレークは大方の予想を上回っているだろう。岡本和真は今季、チームの大きな柱に成長した。
「(四番は)チームの勝利を決定づける場面で回ってくることも多い。しっかり務められるように、技術も精神的な部分も成長していかないといけない
」
プロ入りから過去3年間で計13安打、1本塁打、6打点だったが、4年目を迎えて一気に覚醒。今季はオープン戦で打点王に輝く猛アピールで
阿部慎之助から一塁のレギュラーを奪った。開幕から打線をけん引し続け、6月2日の
オリックス戦(京セラドーム)で「巨人軍第89代四番」を襲名。6~7月には32打席連続無安打の苦しい時期もあったが、9月5日時点で打率.316、29本塁打、91打点。左翼、三塁でも出場しながら、チームで唯一、開幕から全試合で先発出場を続けている。
9月5日
DeNA戦(富山)では自身2度目となる3試合連続本塁打となる29号で大台に王手。打点も3ケタまであと9だ。ちなみに、球団では2010年の
坂本勇人以来となる高卒4年目の80打点以上となり、「(打点は)一番、求められているところ。最後までチャンスで打てるように頑張ります」と頼もしい。表情は日に日にたくましくなっていくばかりだ。
守備面も
井端弘和内野守備走塁コーチが「成長している。安心して見ていられる」と語るほど安定してきた。22歳にして、風格が漂い始めている。
写真=BBM