
長い期間二軍調整を行っていた昨季のホームランキングである巨人のA.ゲレーロは、今季はようやく15本に到達
期待が大きい分、こんな成績では物足りない。A.ゲレーロはシーズン終盤で、ようやく“補強の目玉”の真価を発揮しようとしている。
中日時代の昨季、来日1年目ながら35本塁打でセ・リーグの本塁打王に輝いた。今季からは契約金を含めて2年総額8億円(金額は推定)で巨人に加入。開幕から四番を務めたが、6月15日にコンディション不良を訴えて出場選手登録を抹消された。
その後は二軍戦に出場しながらの調整。7月15日にはジャイアンツ球場で、一軍練習のため訪れる
高橋由伸監督と現状報告の面談を球団フロントが設定。指揮官もその用意があったが、ゲレーロは「ここまで、話し合いというのはなかった。ゼロコミュニケーション。今日は話をする状況ではない」と拒否し、微妙なムードが流れた。
それでも8月26日の
阪神戦(東京ドーム)から一軍復帰すると、いきなりの11号ソロ。「良い角度で上がってくれたよ。チームに貢献したいと思っていたのでとてもうれしい」と“改心”し、翌28日の
広島戦(東京ドーム)ではジョンソンから2戦連発となる12号ソロを放つなど、9月12日時点で15本塁打をマーク。11本がソロアーチという数字も目立つが(昨季はソローロと揶揄されていた)、CS進出に向け、不可欠な戦力になっている。
「自分のリズムが取り戻せてきている」と助っ人。一軍復帰後は定着しつつある“恐怖の六番”(9月12日は一番も!)として、主砲が終盤戦のチームを支える。
写真=BBM