セットアッパーとしてブルペンを支えるなど、飛躍した今季。来季は先発再転向を希望するなど、ならなる飛躍が期待される
セットアッパーとしてブレークした
山本由伸の来季年俸は大幅アップの予感だ。
高卒1年目の昨季はプロ初勝利をマークするなど、5試合に先発し1勝1敗、防御率5.32をマーク。今季は4月に中継ぎとして一軍昇格すると、セットアッパーに定着した。54試合に登板し、4勝2敗1セーブ、32ホールド。防御率2.89と堂々たる成績を残した。
昨季は500万円から300万円アップの800万円を勝ち取ったが、今季はそれ以上の増額になることは間違いないだろう。
今季の戦いの中で、福良前監督は度々「由伸と(抑えの)増井(
増井浩俊)は信頼している。そこにどうやってつないでいけるか」とコメント。首脳陣が全幅の信頼を寄せるほど、抜群の安定感を誇った。
「自分としては満足していない。まだまだ」と追求を重ねる直球は、最速154キロをマーク。カットボールも150キロ近くを計時するなど、高い能力で、試合終盤に登板し、パ・リーグの強打者をねじ伏せた。
オールスターには監督推薦で選出。球団で10代での選出は1954年の
梶本隆夫、56年の
米田哲也以来、62年ぶり3人目だった。京セラドームでの球宴第1戦では、
DeNA・筒香に直球勝負を挑むも被弾。当時19歳の投手が見せた真っ向勝負は多く報道され、知名度も向上した。
来季については「先発をめっちゃやりたい」と先発再転向を希望。首脳陣の意向で、起用についてはまだ不透明だが、若き剛腕はどの場所でも活躍できる実力を持っていることを証明した1年だった。
写真=BBM