
2018年はファームで7本塁打。長打に磨きをかけ、19年は一軍を狙う
浅村栄斗のFA移籍により、二塁が空いた。そこには2018年は主に外野を守った
外崎修汰の起用が有力視されるだけに外野の定位置が1つ空く可能性は大きい。今ドラフトでも外野手の獲得はゼロだった。
「このチャンスを生かせなかったら、見切られてしまうと思う」
崖っぷちの覚悟で19年へ挑むのが、
戸川大輔だ。
19年で5年目のシーズンを迎えるが、19年の契約を更改した同期の中で唯一、一軍未経験。「結果を出さなければ」の思いは当然の感情だろう。まして高卒選手だけに、19年は同級生が大卒となり新しく入ってくる。
ドラフト7位の
佐藤龍世(富士大)とは北海高時代のクラスメート。卒業後も頻繁に連絡を取り続けてきた旧知の仲だ。再び一緒にプレーできる喜びの半面、「向こうは、先を越されたと思っているはず。プロと大学、4年間の差を見せなければと思っています」。その存在が早くも発奮材料にもなっている。
“差”を示すために原点回帰をテーマに秋季キャンプに臨んだ。新人時の二軍打撃コーチだった
嶋重宣コーチから「あのころより振れなくなったな」と指摘され、衝撃を受けた。
「練習から『三振したくない』などとばかり考えて、切羽詰まっていました。気持ちの浮き沈みも激しくて。そりゃ確かに振れなくなるわなって、自分でも思いました」
だからこそ、今一度「練習でも試合でも、1球目からしっかり振る」ことの徹底を自らに課した。
自主トレでは、スイングスピード、脚力につながる土台作りを、あらためて徹底的に学ぶ予定だ。5年目の大変貌なるか、注目だ。
写真=BBM