42歳を迎える歳でもレギュラーとして期待される福留。その豊富な経験をチームのために惜しみなく伝えていく
端境期のチームにベテランの力を発揮する。
福留孝介はまさかとなった17年ぶり最下位を「この悔しさをどう表現して戦うかだろう」と独特の言い回しをした。
金本
阪神の3年間は戦力が整いながらも勝てなかった。3年連続で助っ人が不発だったことに加え、ベテランにひずみがきた。若手野手陣が育ち切らなかった。この悪循環だった。
勝利の味を知る男にとっても屈辱だった。このみじめな思いを晴らすのに、まだまだポジションを譲るつもりはさらさらない。底力を見せつけるシーズンにしていく。
昨季の福留は、夏場は成績が落ちかけたが、秋口になって再び上昇。18年の打率.280は、17年の.263から数字をアップさせた。小さい故障はあったが1度も一軍から外れることはなかった。
広島はチームが出来上がっているし、
巨人が大補強に転じた。福留は「どのチームというより、すべてのチームに勝たないといけない」と目標を明確にする。
若手と違い、福留ほどのベテランになると、他チームとの戦力差は把握ができている。福留が「臆することはない」というのは自信の表れでもあるのだ。
中日で同年代だった荒木、岩瀬らが続々と引退。42歳という年齢でプレーする阪神の選手は2013年の
桧山進次郎以来のこと。今こそ、福留という男が積み重ねてきたキャリアを生かすときがきた。