
打で成長を見せている
手応えは十分だった。2月17日の練習試合・
ロッテ戦(金武)。
オコエ瑠偉は第2打席となった7回先頭、
西野勇士の投じた143キロ直球を力強く振り抜いた。高く上がった打球は100メートル先のフェンスを越え、左翼席後方の防球ネットへ。「イメージしたとおりの当たり。まだまだ続けていきたい」と充実感をにじませた。
2月14日の
阪神戦(宜野座)でも一発を放っており、実戦3試合目で2本目となる本塁打となった。
平石洋介監督は「見事なバッティング。成長を明確に感じる」と表情をほころばせた。昨年12月から、動作解析の専門家に師事し打撃改造に取り組む。メジャーでも実践される「フライボール革命」に着目。ボールの半分から下を「正しい角度で」打つことを意識する新打法の成果が、早くも出始めている。
プロ3年目の昨季は、44試合出場に終わった。自身のキャリアハイは、新人だった2016年の51試合出場。ドラフト1位として期待されながら、その期待に応えてきたとは言い難い。今年こそ、という思いが強い。
今季、チームの外野手争いは熾烈を極める。
島内宏明は左翼、昨年の新人王・
田中和基は中堅か右翼での起用が濃厚。新外国人の
ブラッシュに加え、ドラフト1位・
辰己涼介もレギュラーを狙う。
「最後の最後まで悩ませてほしい。これもチームが強くなるために必要なこと」と指揮官。春季キャンプの一軍外野手で最年少となる21歳のオコエには「起爆剤」としての活躍も期待されている。
写真=BBM