
開幕から好スタートを切った有原
2015年の新人王、
有原航平が幸先のいいスタートを切った。3月31日の
オリックス戦(札幌ドーム)で今季初勝利をマーク。「1イニングでも長く投げたかった」と7回5安打1失点で先発の役目を果たした。失点した場面も失策がらみで自責点はゼロ。完ペきに近かった。開幕3戦目での先発。開幕戦は延長10回、開幕2戦目も延長12回を戦っていきなりブルペン陣がフル稼働する中で価値ある投球だった。
昨シーズンは8勝5敗、防御率4.55と大きく期待を裏切る結果に終わった。春季キャンプ中に右肩痛を発症して出遅れ、最後まで波に乗り切れなかった。それだけに今シーズンに懸ける思いは誰よりも強く、持ち前の150キロ前後の直球は威力も精度も十分。100キロ台のカーブとのコンビネーションも抜群で走者を背負っても動じない安定感もよみがえってきた。
さらに3年ぶりにツーシームも解禁した。狙いは右打者封じ。対左打者の被打率は.265だったが、対右打者は.297。スライダーやカットボールは左打者の内角に食い込み、踏み込ませないが、左打者には相当するボールがなく、痛打を食らう場面が多かった。開幕シリーズの試合では打者2巡目以降にツーシームを織り交ぜながら目先を変えて相手を翻ろうした。「昨シーズンはチームに貢献できなかったので、今年は何とかと思っています」。
マルティネスがケガで現在離脱だけに、上沢、金子に続く先発の柱、さらにはエース復権を目指していく。
写真=BBM