緩急をうまく使い、開幕3戦3連勝中の高橋礼
サブマリンは新しい時代に向けて好発進を切った。4月7日の
ロッテ戦(ヤフオクドーム)。先発の高橋礼は7回を2安打1失点に抑え、開幕2連勝を飾った。この試合まで開幕から8試合連続本塁打を記録していたロッテ打線を制圧。「先発の経験が浅いから、中継ぎ1番手のつもりでいけるところまでテンポを上げていった」と初々しく喜びを表した。
ルーキーイヤーの昨季は12試合で1敗。数少ない下手投げを買われ、プロ未勝利にもかかわらず、侍ジャパンの一員として昨秋の日米野球にも出場した。オフの自主トレでは専大松戸高の先輩にあたる
日本ハム・
上沢直之と汗を流し、「調子に合わせたいろんなパターンのフォームで投げられたほうがいい」と、理想のフォームに固執することなく、調子に合わせて柔軟に対応する術を学んだ。激しい先発ローテ争いで勝ち残った。
3月31日の
西武戦(ヤフオクドーム)で6回1失点で待望のプロ初勝利をつかんだ。「ちゃんとやることをやれば(白星が)付いてくるんだなと思った。初勝利のためだけにやってきたわけではないので(勝ちを)積み重ねたい」。新人王の資格も持つ2年目のサブマリンは先を見る。
4月14日の
楽天戦(楽天生命パーク)でも勝利を挙げた。18日現在、3勝はリーグトップ、防御率0.90は同2位だ。
名前の「礼」と新元号の「令和」は同じ「れい」の響きを持つ。発表前には頭文字のアルファベットを自身の名前にちなみ「R」と予想し、見事的中させた。2020年の東京五輪でも変則投法のジョーカーとしての期待も高い。まもなく令和新時代、時流にも乗っていく。
写真=湯浅芳昭