
頼れる男が9回のマウンドに立つ
今年も、9回のマウンドには背番号12が上がる。
石山泰稚だ。5月6日現在、15試合に登板して1勝1敗7セーブ、防御率1.26と安定した成績を残している。
「みんなライバルという思いもありますし、負けたくないという思いもあるので、しっかり9回で結果を出して、チームが勝つために投げるということですかね」
昨季から抑えを任された石山。守護神1年目は71試合に登板し、3勝2敗でセ・リーグ2位の35セーブを挙げ、防御率2.08でチームの躍進に貢献した。それでも、「ほとんど去年のことは忘れて、今年は今年という感じでやっているので。1試合1試合切り替えてやっていこうと思っています」と慢心せず、フレッシュな気持ちで臨んでいる。
3月29日の
阪神との開幕戦(京セラドーム)では、延長11回にサヨナラを許し、いきなり負け投手となった。だが、
石井弘寿投手コーチは「(開幕戦で)ノーアウト三塁で絶体絶命になって気持ちが入ったときに、本来の球が投げられていて、安心しました。今年もちゃんとやってくれるな、と。昨年よりも落ち着いているし、考えながら投げられていると思いますね。期待というか、信頼しかしていないです」と評価する。
年俸も1億円(推定)に到達し、さらなる結果が求められるプロ7年目。「本当に負けたくない。ただそれだけです」と固い決意を胸に、勝利の瞬間のマウンドに立ち続ける覚悟だ。
写真=BBM