
打で非凡なセンスを見せる
持ち前のバットコントロールで、
渡辺佳明がヒットを量産した。6月5日の
巨人戦(
楽天生命パーク)に「七番・左翼」でプロ4度目となるスタメン。左腕の
田口麗斗が先発だったが、左対左も苦にしなかった。
2回に左前適時打でプロ初打点を挙げると4回に中前打。6回は代わった
宮国椋丞から左前打を放ち、3打席連続安打でプロ初の猛打賞だ。同点に追いつかれた直後の8回一死一、二塁では四球を選び、
辰己涼介の押し出し死球につなげた。
横浜高では1年秋から一塁のレギュラー。明大では1年春からリーグ戦に出場し、三塁と遊撃で2度ずつベストナインに輝いた。内野ならどこでもこなせるセンスの持ち主だ。
キャンプは一軍スタート。だが、内野でレギュラーを奪えるほどの力があるとは判断されなかった。そこで2月中旬から始めたのが、外野での守備練習。内野でも外野でも必死の形相で球を追いかけ、少しずつ経験を積み重ねてきた。
6月2日の
ソフトバンク戦では「二番・左翼」で先発。初回の守備では、福田のレフト前へ落ちそうな打球をスライディングキャッチ。好守を見せたが「ずっと一軍に居続けられるように頑張りたい」。さらに精進を続ける構えだ。
平石監督は「内野もいろんなポジションを守れて、外野も守れる。打撃も粘り強い。そういう選手がいてくれたら助かる」と新人ながら内外野をこなす渡辺佳を評価。貴重なユーティリティープレーヤーとして、活躍の場を広げたい。
写真=BBM